|
タイトル通り、ファラデーの「ロウソクの科学」を図解したもの。
リチウムイオン電池でノーベル化学賞を受賞した吉野彰博士やノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典博士が、小学生時代に愛読していたと言われている「ロウソクの科学」。小学校や中学校の理科(化学)で習う内容が中心で、学習項目自体は決して難解なものではありません。しかし160年も前に、イギリスで行われた授業を翻訳したものなので、小中学生が自分で読むのは、かなり大変です。(現代とは時代がことなりますが、ノーベル賞を受賞した二人は、国語力も相当あったのではないかと思います)
そんな「ロウソクの科学」を、縦書きで、見開き2ページ、右側のページは解説、左側のページは図解という形式にした本。一部に「ロウソクの科学」の原著(日本語訳)を引用しつつも、小中学生にも理解しやすい平易な日本語で解説されています。ロウソクに含まれる水素、酸素、炭素に関する内容がほとんどなので、人によっては中学校の理科の教科書よりも読みやすいかもしれません。一方、水の電気分解にボルタ電池を使うなど、所々に時代を感じさせる内容も残っています。
監修者の市岡元気は、米村でんじろう先生に弟子入りしたのち独立した、人気ユーチューバー。ユーチューブの実験動画好きな小中学生なら、この本も無理なく読めそうです。