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吉野彰特別授業ロウソクの科学


 

 別冊NHK100分de名著 吉野彰 特別授業『ロウソクの科学』

電子書籍もあります。

 

2019年にノーベル化学賞を受賞した吉野彰博士の特別授業を書籍にしたもの。


2020年8月3日

東京工業大学附属科学技術高等学校


コロナ禍のため、高校生たちはマスクの上にフェースシールドもつけて授業を受けています。
紛らしいタイトルですが、テレビ放送はなく、書籍版のみ。

 

「ロウソクの科学」は、吉野彰博士が理系、化学を志すきっかけになった本。
19世紀、1861年出版で、岩波文庫などでも読めます。
著者のマイケル・ファラデーが子どもたちに向けて行ったクリスマスレクチャーを書籍化したものです。

 

吉野博士の特別授業では、前半はファラデーの「ロウソクの科学」について。

 

「ロウソクの科学」の内容を全て鵜呑みにするのではなくて、科学の法則には、全て条件がついていることを理解すべきという立場。科学が苦手な人は、全て信じるか、全く信じないか、両極端を揺れ動いたりしがちです。しかし科学法則が成り立つための条件を考えて、条件を満たさない場合について考えるのが、科学者としての「常識にとらわれない姿勢」。普通に説明されても、なかなか分かりづらい内容ですが、ロウソクの科学を教材に、印象的な授業が展開されています。(質量保存の法則がなりたたないのは、どんな場合かなど)

 

後半はリチウムイオン電池と、近未来の社会について。
電池そのものに関する説明は、あまりないので、基本的なことは高校の教科書などで学習することを想定しているようです。


1981年にノーベル化学賞を受賞した福井謙一、2000年にノーベル化学賞を受賞した白川英樹の研究も紹介しながら、化学には非常に理論的な分野、新素材を開発する分野、リチウムイオン電池などの新製品を開発する分野があることを話しています。


またリチウムイオン電池を搭載した電気自動車やAIなどが、数年後から数十年後の社会を大きく変えていく。こうした分野は能力のある若者がチャレンジする価値が十分あると強調しています。

 

100分あれば読める特別授業です。

 

別冊NHK100分de名著 読書の学校 吉野彰 特別授業『ロウソクの科学』 (教養・文化シリーズ) [ 吉野 彰 ]

 

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