好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

東大病院研修医 駆け出し女医の激闘日記 安川佳美


 

東大病院研修医 駆け出し女医の激闘日記 (中公新書ラクレ) [ 安川佳美 ]

 

前々回ブログに書いた
東大医学部 医者はこうして作られる  安川佳美
の続編です。

 

医学部卒業後(もちろん医師国家試験にも合格後)、研修医としての体験をリポートしています。

 

大昔には医師免許取得前のインターンの時期を研修医と言っていた時期もあり、
医学部卒業後、すぐに専門を決めていた時期もあるようですが、現在の制度では
研修医は色々な診療科をまわって経験をつむことが義務付けられているとのこと。

 

研修医になるころには専門分野や将来の進路を決めてる人も多いのでしょうが、
この本の著者は研修医の経験の中から専門分野を選ぶ方針だったので、大学7年生、8年生と言った感じで、実践的な経験を重ねていきます。

 

インターネット上で見つけたコラム、「現役の医師が教える!研修医病院の選び方」では、専門分野を考慮して選ぶだけでなく、実家が開業医なら、その近くの病院を選ぶとか、研修医の時から(主に地方の病院で)バリバリ稼ぐといった選択肢が説明されていますが、この本の著者は、どれとも違う病院選択をしているようです。(東大医学部出身で、東大病院にも愛着があるというのも大きかったようです)

 

研修医になると実際の病院、臨床の現場で、学部時代はあまり学ばなかった事務処理能力や実技(手技)を身に付けていきます。採血や点滴などに始まり、著者の場合、手術後の縫合もマスター。(個人差ありとのこと)

 

科によって違いはあるものの体力的に非常に厳しい夜間当直や連続勤務。

 

救急部ではドラマとは異なる本物のコードブルーも体験。

 

一時は精神科を志望していたものの挫折。(学歴や進路に関することでは、
著者にとって、はじめての挫折だったかもしれません)

 

精神科とは別の意味で精神的にきついことも多い産婦人科

 

東大卒のエリート研修医には、あまり響かなかったらしい個人医院(漢方内科クリニック)での研修

 

研修医とは言え患者の臨終にも立ち会うことになります。

 

独創的な研究にも、個人開業にも関心がなく、自分自身を高度な専門職と割り切っている著者の職業観も印象的。

 

東大病院研修医 駆け出し女医の激闘日記 (中公新書ラクレ) [ 安川佳美 ]