八田亜矢子 東大脳の育て方
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八田亜矢子が東京大学を卒業して大学院に進学した2010年の出版。幼児教育から中学受験までの大切さを強調しています。高校時代の直筆ノートや母親との対談も収録。
大学受験と言うと高校に入ってから頑張れば何とかなるような気もしますが、「東大生の大部分は小学校の時から勉強が得意。勉強が好きで得意な小学生に育てて、中学受験に成功することが東大合格への一番の近道」と言うのが著者の考え。残念ながら受験生本人が読んでも、もう手遅れみたいな内容も少なくありません。一方、幼児教育とか早期教育に興味のある人にとっては、子どもによる合う合わないはあっても、参考になるかもしれません。
普通のアニメや漫画、ゲームなどは禁止。その代わり勉強に役立つ大河ドラマとか英語のビデオ(セサミストリートとかディズニーのアニメ)を見せて、日本史、世界史の学習漫画を与える。算数を学ぶ前に、知的なパズルに夢中になる経験をさせる。小学校の教科書は二学年上を母親が教える。これは姉と一緒に勉強したため自然と、そうなったとのこと。女の子同士の姉妹でも、競争意識を持つことは成績アップにつながる。ピアノと水泳は、受験にも役立つ。英会話は少し遅めの小学校3年ごろに始めて「英語(英会話)は得意」と言う自信をつけさせる。
全体的に本人の努力で東大に受かったと言うよりも、母親の影響が大きかったようです。厳しいを通り越して怖いぐらいだけど、娘を全力でサポートしてくれた母。大学卒業を良い機会に、母親との思い出を振り返っています。そんなわけで最初は「東大合格勉強法」みたいな企画だったのものの、最終的に「東大脳の育て方」になったようです。(八田亜矢子本人が工夫したんだなと言う感じなのは、綺麗に整理されたノートの取り方ぐらい)
ちょっと印象的だったのは、八田亜矢子は、タレント、芸能人になる前は、ニュースを見る習慣も新聞を読む習慣も無かったということ。「新聞を読め」とか「ニュースを見ろ」とか言う話を、今でも聞きます。しかし、そういうことを言っているのは、普通、文系で、マスコミ関連の仕事をしている人たち。理系の人の中には時事問題には関心の無い人も多そうです。
役立つか役立たないかは人それぞれですが(おそらく役に立つ人のほうが少ないと思いますが)、正直な内容で好感は持てました。
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類似タイトルの本。こちらは東大受験、東大医学部、東大病院研修医と続く東大3部作になっています。