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周期表にそって、118の元素を順番にチェックしていく本。
難易度は、子ども向けの元素図鑑と高校の教科書の中間ぐらい。
東京大学の学生サークルCAST。一般の人に科学を伝えるサイエンスコミュニケーションがテーマ。CASTのメンバーである現役東大生(工学部、理学部など)が分担執筆。イラストも東大生が担当。
周期表の上のほうの元素では、化学的な性質の解説を重視。
pHピーエイチは水素イオン指数。
炭素の同素体である黒鉛は電気を通すなど。
高校生向けに化学式やセンター試験の模擬問題も収録されています。
普通、大学入試には出ないランタノイドやアクチノイドでは、工業的な利用など、活用方法に関するコラムが中心。世界最強のネオジム磁石など。
さらにニホニウムを含む人工元素の紹介では、物理学や化学の歴史に思いをはせる内容も。(元素の名前の由来になった科学者など)
執筆者としては、大学入試に出る元素だけを紹介すればいいと言う気持ちもあったものの、編集者に説得されて118元素全てを網羅することに。
後半になるとコラム的な内容が多くなるので、第1章を頑張って読めば、その後は無理なく最後まで読めそうです。