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養生訓(原文と現代語の対訳本)


 

 

江戸時代の健康本、貝原益軒の養生訓。
現代語訳と原文を対訳形式で収録した1冊。
390ページありますが、活字が大きく、内容の一部は省略されています。


食べ過ぎなど、乱れた食生活を戒める内容が多く、現代人のメタボ予防に役立つ内容が満載です。読む人の性格にもよるのでしょうが、江戸時代から300年も読み継がれている本だと思うと、説得力も増すような気がします。


養生訓の原文は岩波文庫で読めるのですが、岩波文庫版には日本語訳が収録されておらず、文庫版なので活字もかなり小さくなっています。また私の手元にある2015年発行の57刷りでは、何十年も増刷を繰り返しているためか、一部の活字がかすれてしまい、さらに読みにくくなっています。


 その一方で、養生訓の原文そのものは、極端に難解なものではなく、高校の教科書に載っている古文と比べても読みやすいと思います。江戸時代に書かれたものなので、古文の中では比較的新しいというのも影響しているのかもしれません。
 ともあれ、現代語訳を読んでから原文を読むと、非常に読みやすく、無理なく理解できそうです。養生訓の原文では、普通の古文の中に、所々に漢文が引用されているのも面白い所です。国語の古文の時間になぜ漢文が含まれているのか、その理由がなんとなく納得できそうです。


 この本(対訳本)で省略されているのは、現在では非科学的だとされている食べあわせに関する内容、漢方薬やお灸に関する内容の中で、現代人にはあまり必要のない部分などです。実用書として読むのならば省略部分は気にしなくても良いのでしょう。この本自体が面白いと感じた人には、原文は岩波文庫に全文が収録されていますし、全文の現代語訳も出版されています。

 

蛇足
現在語訳で「労働」となっている部分が原文では「労動」となっています。
ここでは体を動かすという意味のようです。

 

養生訓 すこやかに生きる知恵 (Contemporary Classics 今こそ名著) [ 前田 信弘 ]

 

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