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「養生訓」に学ぶ! 下方浩史 


 

「養生訓」に学ぶ!病気にならない生き方 元気で人生を楽しむために大切なこと [ 下方浩史 ]

 

貝原益軒の養生訓は江戸時代の健康指南書。現代人のメタボや生活習慣病の予防に役立つ内容も多く、現代でも読み継がれています。このブログで紹介した本の中で、もっともアクセス数が多いのも、養生訓の現代語訳でした。

 

養生訓(貝原益軒)の読みやすい現代語訳

 

今回紹介する「養生訓」に学ぶ!病気にならない生き方は、養生訓の中から現代医学の立場から見ても妥当な部分を取捨選択して、現代の予防医学、老年医学を踏まえて解説しています。

著者、下方浩史は、名古屋にある国立長寿医療研究センターの予防開発部長を務めた後に、名古屋学芸大学教授に。老年病の専門医。

 

養生訓の著者、貝原益軒儒学者儒教的な道徳観、倫理観が反映されている記述も多く、現代の視点から見ると精神論のように受け取れる部分もあります。
一方、こちらの「養生訓に学ぶ」では、精神論に走るのではなくて、ストレスをためず、適切に対処、管理していくことで生活習慣も無理なく改善できるという立場です。


いきなり生活習慣を改善しようとしても、ストレスでイライラしていれば、体に悪い気晴らし(大食いとかタバコ、アルコール、ギャンブルなど)に走りがち。
まずはストレスと上手に付き合って、心を元気にという発想は目からうろこでした。

 

その次に食養生(食習慣の改善)。特に40歳からの中年世代は食べ過ぎに注意して、薄味に慣れ、一日に3食しっかり食べることが大切。和食は非常に健康的だが、塩分の取り過ぎに注意。その一方で現在では高齢者の栄養不足が目立つので、高齢者は肉などを、しっかり食べるべきと現代の老年医学の立場から述べています。

 

心の元気と健康な食生活が健康長寿のための大きな柱であり、その上で、健康的な睡眠や運動習慣、風邪などの感染症の予防、自分に合ったホームドクター選びなども重要になってきます。また、特に定年後の男性の場合、社会から孤立するのではなくて、社会とのつながり、人間関係を維持していくことも重要。

 

平易な解説で、養生訓の本当に大切な部分が分る良書だと思います。

 

 

「養生訓」に学ぶ!病気にならない生き方 元気で人生を楽しむために大切なこと [ 下方浩史 ]