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ヒトラーと言う比喩

菅直人氏が橋下徹氏をヒトラーに例えて批判したことが論争というか、批判合戦を起こしています。この件に関しては、ヒトラーを持ち出すこと自体に問題があるのかと、橋下徹氏をヒトラーに例えることに問題があるのかに、分けて考える必要があると思います。後者(菅直人氏の主張そのもの)に関しては政治的な問題なので、日本語の問題について、いくつかメモしておきたいと思います。

 

ヒトラーを比喩として使った有名な表現としては、もう40年以上前のアニメ作品ですが、「機動戦士ガンダム」(1979年)があります。

 

デギン 「貴公、知っておるか。アドルフ・ヒットラーを」

 

ギレン 「ヒットラー? 中世期の人物ですな。」

 

デギン 

「ああ、独裁者でな。

世界を読みきれなかった男だ。

貴公はそのヒットラーの尻尾だな。」

 

デギン・ザビ公王 敵国(ジオン公国)の王
ギレン総帥 デギンの息子

第40話「エルメスララァ」より

 

この話は、今でも日本の主な動画配信サイトで有料で配信されています。
(1話110円など)
現代の感覚では、兵器の名前にエルメスとつけて大丈夫なんだろうかという問題もありますが、とにかく、ヒトラーエルメスも登場します。

 

このことに関して、中立的とは言い難いメディアですが、日刊ゲンダイの記事が参考になりました。日刊ゲンダイは、ローマ教皇が「同性愛者などのマイノリティーを標的にした政治家の発言を聞くと、ヒトラーを思い出させる」(19年)と演説している、と紹介した上で、「ユダヤ人差別やホロコーストなどヒトラーの行為が国際法上、問題なのであって、ヒトラーに例えるのは何の問題もありません。」というコメントを紹介しています。

 

日刊ゲンダイの記事

 

 維新の会を批判する立場で書かれた記事なので、記事全体を支持するのかは政治的な立場によるとしか言いようがないと思います。しかし「適切な日本語表現」に関しては妥当な線引きだと思います。
 
 ブログを書いていると、比喩として使いづらい表現が増えていると感じます。
メッカ、ヒステリー、盲目的、こうした表現は、あえて使う価値があるのか一度立ち止まって考えることを求められているのかもしれません。さらにファミリーマートの「お母さん食堂」という名称が望ましくない(ただし、強く否定するほどの表現とも言えない)という指摘を読んだ時は、本当に比喩表現は難しいなと思いました。しかし、そういう時代だからこそ、「ネットの炎上を招く表現」と「日本語として不適切な表現」は区別する必要があると思います。

 

もう一つの参考になった記事

有料記事ですが、無料部分だけでも興味深い内容です。

www.asahi.com