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蛇行 だこう? じゃこう?

ツイッターで蛇行がトレンド入りに。
何事かと思って見てみると、女性アナウンサーが蛇行運転を「じゃこううんてん」と言っていたとのこと。それに対して、「じゃこう(蛇行)」も辞書に載っているとのつぶやきも。広辞苑を引いてみると、確かに「じゃこう(蛇行)」も載っていました。デジタル大辞泉では、じゃこう(蛇行)⇒だこう(蛇行)となっています。デジタル大辞泉は、「だこう」のほうが一般的だが、「じゃこう」も間違いではないと言う立場です。


 それなら蛇行運転を「じゃこううんてん」と読んでも間違いではないということになりますが、ニュースなどの放送用には、一般の国語辞典の他に、発音アクセント辞典も有ります。NHK日本語発音アクセント新辞典には、蛇行は「だこう」のみ載っていて、「じゃこう」は載っていません。そのため、蛇行運転を「じゃこううんてん」と言うのは、やはり違和感のある表現になります。


 似たような例としては、刺客は一般的な国語辞典では「しかく、しきゃく」両方を載せていますが、NHKの発音アクセント辞典では、刺客は「しかく」のみです。分泌という語も国語辞典には「ぶんぴつ、ぶんぴ」両方を載せていますが、NHKでは分泌は「ぶんぴつ」としています。


 これは野球のストライクゾーンみたいなものでしょうか。NHKが放送で使う基準としては、正しい(適切な)日本語を比較的狭く解釈しています。一方、一般的な国語辞典は、もう少しストライクゾーンが広い。もちろん国語辞典よりも、さらに自由に日本語を使おうとする人もいるわけです。
 
今回、ニュースで一回「じゃこううんてん」と読んだだけでツイッターのトレンド入りしたのは、単純な間違いと言うよりもグレーゾーンにある読み方だからかもしれません。

 

 

ここから先は、蛇(へび)の音読みについて。
蛇には音読みがいくつかありますが、普通に使うのは「ジャ」か「ダ」です。
二つの音読みは、すっきりと分類できないようで、蛇行(だこう)のように紛らわしいものが多くあります。

 

 

蛇、一文字を音読みする時は「ジャ」

 

蛇の道は蛇(じゃのみちはへび)
蛇の目(じゃのめ)

 

蛇口(じゃぐち)
蛇腹(じゃばら)
蛇皮線(じゃびせん)
大蛇(だいじゃ、おろち)
毒蛇(どくじゃ、どくへび)

 

 

蛇をダと読むもの

 

蛇蝎(だかつ)
ヘビとさそり

 

蛇行(だこう)
蛇足(だそく)
長蛇(ちょうだ)
竜頭蛇尾(りゅうとうだび)

 

蛇をダと読む単語は、抽象的な内容が多いのかもしれません。しかし基準は、はっきりしません。