ビジュアル「国字」字典
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眺めているだけでも楽しい国字(日本生まれの漢字)の本。大判の図鑑のような装丁、レイアウト、綺麗なカラー写真の本。分野は全く違いますが、大判の元素図鑑のようなタイプの1冊。
難しいことを考えずに、ねっころがって眺めてみるのにも良さそう。
一部に、漢字自体は中国にもあるものの意味が異なる国訓(こっくん)も含まれています。また、電車や人力車を一文字を表す文字のように、日本で作られたものの、定着しなかった文字も。
国字には、魚編の漢字、木編の漢字が多いことも一目瞭然。
中国で作られた漢字の多くは、偏の部分、左半分で、大まかな意味を表す(部首になることが多い)。旁(つくり)の部分、右半分は発音を表すことが多い。
一方、日本で作られた国字には、漢字二文字の熟語を一文字にしたようなものが多くあります。火+田で、畑など。こうしたことも、実感できます。
個人的に、国字とは思っていなかったので意外だったのは、膵臓の膵という漢字。
五臓六腑に膵臓は含まれていないと、クイズ番組で出題されたこともあります。
膵という漢字は、江戸時代に、オランダ語の医学書を翻訳する時に作られた国字とのこと。