好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

難読漢字の奥義書  円満字 二郎


 

 

Qさまや東大王、ネプリーグなどのクイズ番組で出題される難読漢字。

あるいは漢字検定の準1級や1級で出題される難読漢字。


これらは法則のようなものを理解すれば全部読めるようになるわけではありません。しかし、日本語には、なぜ、ここまで難読漢字が沢山あるのか、その理由を説明することはできます。


 まず漢字の音読み自体が複数あること。普通は呉音、漢音、唐音(唐宗音)に分類します。それ以外にも、非常に古い時代の中国語や現代中国語に基づく読み方も。


 また日本独自の読み方である訓読みは、本質的には「日本語にどう訳すのか」という問題です。そのため増やそうと思えば、いくらでも新しい読み方が作れてしまいます。

さらに熟字訓というものも。昨日を「さくじつ」と音読みするのではなく、「きのう」と2文字まとめて訓読みするような単語。小中学校や高校の国語の時間には、あまり意識しませんが、難読漢字には多くあります。


 さらに日本独自の文字、国字を作ったり、日本で新しい意味を付け加えたり(国訓)、時間とともに発音が変化したり、欧米から新しい外来語が入ってきたときに、漢字で書き表そうとしたり。そんな風にして膨大な量の難読漢字が生まれました。

 

第一章から第三章までは、理論や法則、原則について。
第4章は、クイズ番組で頻出、動植物を表す漢字について。
そして最後の第5章では、最難関、難読地名について。地名の場合、文字と読み方が全く対応していないものもありますが、発音変化を辿っていけば、納得できるものも。

 

難読漢字、漢字クイズは好きだけど、漢字を専門的(学術的)に学習したことはない人向き。
漢字ドリルと専門書の隙間を埋めるような1冊です。

 

気になった点を一つ。
内容そのものの問題ではないのですが、もう少し見やすいレイアウトもあったかもしれません。

 

難読漢字の奥義書 [ 円満字 二郎 ]