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早稲田大学教授、漢字のスペシャリスト、笹原宏之先生による漢字クイズの本。
東京新聞、中日新聞サンデー版の連載を書籍化したもの。
「人」という漢字の成り立ちと言った定番問題(ただし俗説も広まっているもの)から、ベトナムで作られた漢字と言った非常にマニアックな問題まで。
120問を収録。
漢字検定とも、Qさま!!や東大王とも、一味違う漢字クイズの本。
私自身の主観的な印象では、クイズ番組などで見かける問題は3割程度。
新しく作られたものの定着しなかった漢字、若者など一部の人たちだけで使われている漢字など、正直、分かるわけないと言いたくなる問題も。
人と言う漢字は「二人が支え合っている」という俗説は、(金八先生の創作ではなく)、旧五千円札の肖像画にもなった新渡戸稲造によるものと言った、ちょっと踏み込んだ解説も。
蛸(タコ)という漢字は、元々は8本脚の蜘蛛(くも)を表していたと言った話も。
第5章の「外国語のこの漢字って?」では、日本語と標準的な中国語だけでなく、中国南部の方言(広東語)、韓国語やベトナム語にも造詣が深い博識ぶりを披露しています。
漢字クイズが好きな人には、お勧めの1冊。