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クイズ番組に出る漢字

最近は新作の収録が出来ず、放送も少なくってしまったクイズ番組。
また平穏な日々が戻ってくることを願いつつ、「クイズ番組に出る漢字」の傾向と対策をまとめてみました。


傾向1
言葉は知っているけれど、漢字は知らない人が多い単語から出題。

 

クジラ(鯨)よりイルカ(海豚)

鯨という漢字は捕鯨(ほげい)という単語で時々見かけます。
普通は滅多に使わない表記、海豚(イルカ)のほうがクイズ問題向き。

 


たてごと(竪琴)よりピアノ(洋琴)
「たてごと」を漢字で書けという問題だと、クイズというより試験問題っぽくなります。(ネプリーグには出るかもしれません)
洋琴を見て、ピアノと答えるのが、いかにもクイズ番組らしい問題。

 


ナスよりもきゅうり、トマト
ナスは、麻婆茄子のように漢字表記も時々見かけます。
あまり漢字で書かない、きゅうり(胡瓜)、トマト(赤茄子など)のほうがクイズ番組向き。

 

アメリカよりブラジル
米国という表記を普通に使う亜米利加より、多くの人にとって馴染みのない伯剌西爾(ブラジル)のほうがクイズ番組向き。


傾向2
漢字表記が複数ある単語


えび 海老と蝦
つばき 椿と海石榴
もみじ 紅葉と椛
とけい 時計と土圭
そろばん 算盤と十露盤

 

国語辞典を引くと、複数の漢字表記が載っている単語も少なくありません。
あえて一般的でない方の漢字を出題するのが、クイズ番組の定番。
(難問に多いパターン)

 


傾向1や2を満たすは単語は、動物や植物など生き物の名前、外国の国名を含む外来語に多くあります。

 

傾向1や2、両方に当てはまる例
おたまじゃくし 御玉杓子と蝌蚪

 

パン(麺麭)など食べ物の名前や、そろばん(算盤、十露盤)など道具の名前など、「ものの名前」も頻出テーマです。

 

 

余談1
そろばんにまつわる勘違い
そろばんは普通、算盤とかきますが、十露盤という表記もあります。
私は十露盤という碁盤のような盤(板)を使って計算していたものが、現在の珠(玉)を弾く「そろばん」に進化したと思い込んでいました。しかし「そろばん」を十露盤と書くのは当て字。碁盤のような板をつかって計算するようになったのは、「そろばん」が日本に伝わったのより後とのこと。

 

デジタル大辞泉の「さんばん(算盤)」という項目から
以下引用
算盤(読み)サンバン
1 そろばん。
和算で、高次方程式を解くのに用いた盤。木または厚紙などで作り、盤面に縦横の線を引いてできた多数の方形区画内に算木を置いて計算をする。

引用終わり

 

閑話休題
余談が長くなりましたが本題に戻ります。

 

 

傾向3
お馴染みの漢字の珍しい読み方

北げる(にげる) 右ける(たすける)、認める(したためる)

 

問題に使われている漢字は知っている、答の単語もしっている。
それなのに両者が、なかなか結びつかない問題。

答を聞いて、両者が結びついた時に、驚いたり、感心したりするのが楽しい問題です。

 

もちろん、単純に難しい漢字、書き間違いの多い漢字が出題されることもありますが、クイズ番組の問題の多くは、上のような傾向があると思います。
(ネプリーグは例外で、クイズ番組らしい問題よりも普通の入試問題に近い内容。Qさまは、かつては入試問題や漢字検定から出題されていましたが、最近は、クイズ番組らしい問題が中心に。)


クイズ番組では、漢字の読み書き以外にも、書き順、画数、部首、漢字の成り立ち(由来)、送り仮名、紛らわしいかな表記といった問題も出題されています。
しかし、こうした問題は小学校で習う内容が中心。漢字クイズというよりも、算数や理科、社会の問題同様に、小学校の内容の復習になります。

 

余談2
くりぃむクイズミラクル9では一時期中国語クイズを出題していましたが、最近では手話クイズに。手話は直接的には漢字と関係ありませんが、「ものを象る(かたどる)」という意味では似た部分もあるような気もします。手話クイズを考案した人のアイデアには感心しました。

 

まとめ
クイズ番組では、かな表記(ひらがな、カタカナ)なら、大部分の人が知っている単語から出題するのが基本。辞書には難しい音読みが載っている単語もありますが、馴染みのある「ものの名前」で答えるのがクイズ番組のお約束。

 


麺麭は「めんぽう」という読みも辞書に載っていますが、「パン」と回答するのがクイズ番組のお約束。

 

クイズ番組における漢字問題は、日常的な知識と結びつけやすい内容が選ばれています。そのため幅広い年齢層の人が楽しめるテーマと言えるでしょう。