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自然科学の歴史を駆け足でたどるガイダンスのような本。古代ギリシア、中世の錬金術、ガリレオやニュートンの時代を経て、18世紀は化学の時代、19世紀は電磁気学、細菌学、進化論、20世紀になるとアインシュタインの相対性理論、宇宙論(ビッグバンなど)、生物の遺伝子と言ったテーマを紹介しています。
1テーマ数ページで、各章ごとに科学人物伝も。
歴史の本というよりも理科の教科書のダイジェスト(要約)のような雰囲気なので、理科に興味のある中学生、高校生向きかもしれません。(この本を読んでいると、全く馴染みのないテーマは難しく、ある程度、馴染みのあるテーマは簡潔にまとまっていると、感じました。)
科学人物伝では、ニュートンはライプニッツやロバート・フックと激しく対立し、錬金術に没頭した人物として描かれています。偉人と言うよりも名誉欲、功名心が強いタイプとも読めます。(はっきりと断定はしていません)
細菌学の分野で有名な北里柴三郎は、江戸時代末期に生まれた田舎の悪ガキと紹介されています。(日本人科学者は、ペンシルロケットで知られる糸川英夫と、北里柴三郎の2人のみ紹介されています)