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最近は「対話」に関する本に興味があるので、日本人の著者による「ダイアローグ 対話する組織」という本を読んでみました。2009年出版。
この本のテーマは会社組織の中での対話。社内でのコミュニケーションが主なテーマ。「大人(社会人)の学び」についても簡単にふれています。
社会構成主義についても紹介されており、ケネス・ガーゲンの専門書も、参考図書として紹介されています。
私は、ケネス・ガーゲンの専門書は読んだことがないのですが、入門書は、少し前に読みました。(関連記事参照)
対話をテーマにしていても、英語から翻訳された本と、日本で書かれた本では強調点が異なるような気がします。
日本で対話の必要性が意識されるのは、皆が空気を読んで上司に忖度してしまい、結果として閉塞感が強くなるようなケース。同じような人達が集まって、さらに同調圧力を強く感じているような状況です。そのような組織が活力を取り戻すには、どうすればいいのかを考える1冊。
一方英語から翻訳されたケネス・ガーゲンの本だと、本当に異質の人同士が、同じ会社で上手くやっていくとか、利害関係が異なる社外の人との取引といった内容がテーマになっています。「みんないい」のかは分からないけれども、とにかく「みんな違う」という事実に向き合うことを求めています。
出版から10年以上たってビジネス書としては少し古くなってしまったかもしれません。しかし「対話する組織」と言っても、国や文化によって意味する内容は違うということを実感するためには、今読んでも示唆することがありそうです。
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