好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

ひふみんの将棋入門新装版 加藤一二三


 

 


将棋のルール、考え方の基本の基本、詰め将棋、ひふみんコラムという構成。将棋を全く知らない人向けと言うよりも、最近将棋を指してない人が短時間で復習するのに良い内容。(2013年刊行、「脳が活性化する!大人がもう一度始める将棋入門」の新装版)

 

この本の旧版が刊行されたのは、ひふみんこと加藤一二三九段がアウトデラックスにレギュラー出演してプチブレイクしたころ。ひふみんは引退後、本格的にブレイクして忙しいからか、前書きで藤井四段との対局にふれている以外は、ほぼ5年前の内容。2011年千葉幸生(ちばさちお)六段との39歳差対局、2012年森内名人との達人戦での加藤一二三九段の反則負けなどを振り返っています。(段位などは当時のもの)勝敗数など記録関連の項目のみ更新されています。

 

ひふみんは、乃木坂46の伊藤かりんとの4枚落ちでの対局も有名です。(伊藤かりんとの対局は、この本には出てきませんが)駒落ちについても、ひふみん独自の考えを披露しています。駒落ちだからと言って露骨に手を抜くのは嫌い。下手が非常に出来が良い時には少しだけ手加減してあげる。しかし、ひふみんの考えは、なかなか理解されないこともあるとのこと。

 

この本の出版社は産経新聞出版産経新聞主催の棋聖戦。その棋聖戦を、名人戦と同時進行は大変だから「棋聖戦で負けて良かった」と悪気なく言ってしまう「ひふみん節」も。

 

テレビでは封印しているキリスト教関連の話も、ちょこちょこ出てきます。

 

ついでにルールに関することを1つだけ。大昔に将棋を覚えた人の中には、千日手は同一手順3回と記憶している人もいるかもしれません。しかし現在のルールでは、同一局面4回で千日手になっています。

 

勉強するつもりで読むと失望するかもしれませんが、ビジネス書みたいに読むなら悪くないと思います。子どもや孫と将棋を指してみたい人向き。

 

ひふみんの将棋入門新装版 [ 加藤一二三 ]