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神さまがくれた漢字たち (白川静の漢字学)


 

 

中学、高校生向けのシリーズながら、レベル的に妥協しなかったり、通説、定説にこだわらない内容も目立つ「よりみちパン!セ」シリーズ。このブログでも、かなり前に、養老孟司 の本と、数学者、新井紀子の本を紹介しています。


 この本は、漢字研究の大家、白川静博士の漢字研究を、全く予備知識の無い人に向けて紹介した入門書です。初版出版時、ご存命だった白川博士が監修者になっています。
 図書館の漢字関連の書籍には、白川静博士の本や、白川静を書名に冠した本が多数あります。そうした本は、最近の漢字クイズの本と比べてハードルが高いと敬遠している人にも読みやすい入門書です。(それなりに漢字に親しんでいる大人なら、2,3日で読めそう)


 漢字の成り立ちに関して、呪術的な側面を非常に重視するのが、白川漢字学の大きな特徴。単純な絵から漢字が生まれたと考えるのではなく、神と人とのかかわりを表している漢字が多数あると考えます。
 こうした考えが面白いと感じる人は、図書館に多数ある「白川静」関連の本に進んでいくのがいいでしょう。一方で、主に日本に伝わってからの漢字に興味があるので、非常に古い時代、中国での出来事には深入りしないという立場もあるでしょう。


 小学校で習うような基本的な漢字にまで振り仮名が振ってありますが、その結果、あまりにも振り仮名が多くなってしまい逆に読みずらくなっています。また最近の短く簡潔な文章になじんでいる若い人たちは、この本の文章は、妙に長く、冗長だと感じそうです。
 漢字好きな小中学生には、先週紹介した今野先生の「ゆかいな漢字の話 」の方が、読みやすそうです。

 

増補新版 神さまがくれた漢字たち (よりみちパン!セ) [ 白川 静 山本 史也 ]

 

 

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