スマイル(森七菜)はシビアなアイドルソング
はてなブログの「おすすめの記事」を見ていたら、「背景を知ったら印象が一気に変わってしまった曲」という記事が。
背景を知ったら印象が一気に変わってしまった曲 - しいたげられたしいたけ
紹介している曲
ドラマ「この恋あたためますか」や「天気の子」で有名な女優森七菜の歌う、オロナミンCのCMソング、スマイルについての記事です。
以下 ブログの記事からの引用
「自分自身をチアアップしようとする少女の歌だと思っていたが、おっさんが機嫌を損ねている女をなだめている歌だったのか!? 知ってました??」
引用終わり
結論から言うと、私は知っていました。
そして問題?というか意見が分かれそうなのは次の部分です。
以下引用
「四半世紀前だったら世間から抵抗なく受け入れられていたかも知れないが。」
引用終わり
確かに、この曲に対する抵抗とか違和感は存在していると思います。この記事の前にも、違和感を訴える意見を見たこともあります。
一方で「森七菜 スマイル」のユーチューブ動画は、再生回数が1800万回を超え、good(いいね)は19万、badは4000あまりです。
また女子高生などによる弾き語り動画も大量に投稿されていて、人気動画も多数あるようです。
私が思うに、スマイルという曲は、現代では、女性一般のことを歌っている歌詞というよりは、アイドルに求められることを歌っているアイドルソングと受け取られているのではないでしょうか。
女性一般が、そういうわけではないけれども、アイドルは「いつでもスマイルして、かわいくスマイルして、すぐにスマイルして、努力が必要でも、上手にスマイル出来る人。そして努力の成果として、皆にスマイルを見せるもの。」
随分と酷な内容という気もしますが、その一方で森七菜を初めとするアイドル性がある人にとっては、自分の能力をアピールするのに格好の内容という気がします。(ユーチューブは音声だけでなく映像もセットなので、アイドル性が伝わりやすいメディアでしょう)
「子どもじゃないならね」という歌詞も、子どもの部分と大人びた部分を上手く混在させることができるのか、アイドルの大切な要素を試すような歌詞になっています。
最後の「人間なんかそれ程キレイじゃないから」と言う部分、この部分も、歌う人のアイドル性を意地悪く試す歌詞のような気もします。
スマイルという曲は森七菜がカバーすることで、演者としてアイドルの適性がある人とない人、聞き手とか消費者として、アイドルを受け入れる人、受け入れない人を分けるシビアなアイドルソングになったような気がします。
森七菜のスマイルは、ホフディラン(ボブディランではなくて90年代に活躍した日本の男性グループ)の原曲を知ることで、印象が変わるかもしれません。しかし、それで終わりというわけではなくて、ユーチューブに投稿されている「歌ってみた動画」や、ギターやウクレレなどの「弾き語り動画」を見ることで、さらに印象が変わるかもしれない曲だと思います。