好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

かゆみとストレスに関する新刊本


 

図解 がまんできない!皮膚のかゆみを解消する正しい知識とスキンケア [ 小林美咲 ]

 

非常に長いタイトルですが、かゆみに関する理解と対処法に重点を置いた、
「最新版、家庭の皮膚科学、皮膚科の医学」と言った内容の1冊。
ストレスの影響とスキンケアを特に重視して詳しく説明しています。
(2017年5月発行)


監修の小林美咲医師は、「皮膚に聴く からだとこころ(川島眞) 」
にも登場する皮膚科心身症(心療皮膚科)のパイオニア的存在。アトピー心身症やストレス疾患と考える人が、ほとんどいなかった時代に、小林医師たちのグループがストレスによって掻いてしまう患者の存在を指摘していたことが紹介されています。また漢方専門医でもあり、アトピー性皮膚炎の補完的な治療に豊富な経験のある人のようです。(脱ステロイドのように標準治療を否定するのではなく、ステロイドを使いつつ、心身医学的なアプローチなどで補う立場)

 

この本自体は、補完的な治療法よりも、皮膚と皮膚病に関する基礎知識や、標準的な治療法、スキンケアの話が中心になっています。まずは普通の治療をすること、普通の治療で治らなくても、(誤診や特殊なケースを除いては)ステロイドによる治療を否定しないという立場です。その一方で、ステロイド以外の色々な治療法(免疫抑制剤や抗ヒスタミン薬、光線療法など)を考える前に、ストレスの影響を考える立場と言えそうです。

 

また特に女性の場合は、洗顔のしすぎや、角質の削りすぎと言った過剰ケアに陥らないように注意をうながしています。

 

極論が書いてあるタイプの本ではないので、皮膚科に関する最近の知識を得たい人、知識をアップデートしたい人向きの内容です。

 

図解 がまんできない!皮膚のかゆみを解消する正しい知識とスキンケア [ 小林美咲 ] 

(楽天ブックス

 

関連記事 (ブログの過去記事です)
皮膚に聴く からだとこころ 川島眞 PHP新書

原因を探らずに治すアトピー(清水良輔)
アトピー心理療法を詳しく紹介)

 

 

良い雑談、悪い雑談

少し前に、はてなブログのトップページ、お勧め記事に、雑談の技術に関するブログが紹介されていて、はてなブログらしいなと思うとともに、考え方は、人それぞれだなと思いました。

 

そのブログを見て、私も雑談について書いてみたくなりました。
仕事中に行う雑談は別として、日常生活で行う雑談の場合、良い雑談か、悪い雑談か、シンプルな基準に従って判断出来ると思います。

 

基準その1
自分の経験を話しているのが良い雑談(おしゃべり、近況報告)

自分自身とは直接関係のない共通の話題を話しているのが悪い雑談
(ワイドショー的な内容)

 

基準その2 
良い雑談は話している人の気持ちを大切にする。
悪い雑談は、その場の空気を重視する。

 

 

二つの基準を満たす「良い雑談」が出来ると、楽しいし、ストレス解消や癒しにもなると思います。また自分の考えがクリアになるカウンセリングのような効果もあると思います。

 

一方、悪い雑談をしていると、ストレスがたまり、本当の自分が分らなくなったりします。

 

雑談を含む、おしゃべりは、精神衛生上は毒にも薬にもなるものだと思います。
(そのため仕事の一環として、雑談を行う人は敢えて無難な内容を選ぶのが大切かもしれません)

 

個人的には誰とでも雑談しようとするよりも、良い雑談のできる相手(話を聞いてくれる人、興味を持ってくれる人)を見つけて、選んでいくことが大切だと思います。

 

聞き役になることが大切とも言いますが、聞き役と言うのは本当に向き不向きがあるものだと思います。


本当に聴き上手な人は、相手の顔を見つめたり、微笑んだり、うなずいたりしながら、相手を「良い雑談」に誘導しているんだと思いますが、誰にでもマネできるわけではないでしょう。最後まで話を聞くことが出来ないのに(集中力が続かないのに)相手の話に興味のあるフリをしている人と話していると、逆にストレスがたまるので、無理に聞き役になる必要はないと思います。

 

普通の人は、相手と無理に話をあわせる必要はないし、相手の話に無理に興味があるフリをする必要も無いと思います。

 

無理をしなくても、良い雑談を出来る相手を大切だと思っていることが伝われば、良い人間関係にも、つながっていくと思います。(自分の話を聞いてくれる人なら、その人の話にも自然と興味が持てる時もあります)

 

良い雑談、悪い雑談は、食事、睡眠、運動などと同様に、人生にも大きな影響を与えるものだと思います。

養老孟司 解剖学教室へようこそ (ちくまプリマーブックス)

20年以上前に出版された本ですが、図書館の医学コーナーに普通に置かれていました。最近の図書館は、本の入れ替わりが激しく20年以上前の本は少数。その中でも特に医学書は入れ替わりが激しいので、時々古い本が置いてあると目立ちます。図書館にあったのは単行本。現在では、ちくま文庫版が販売されています。

 

著者はバカの壁で有名な養老孟司。出版当時は東大教授。
想定読者は明示されていませんが、おそらく医学部志望の高校生を想定した内容だと思います。

 

基礎医学としての解剖学」がテーマ。
櫻子さんの足下には死体が埋まっている」などの刑事ドラマに登場する、司法解剖などを扱う法医学がテーマではありません。

 

まずは医学部での実習として行われる解剖について説明。
東大医学部の学生(当時)は二人一組になって実習書に従って2ヶ月近くかけて解剖を行う。(解剖する死体には防腐処置をしてある。)同じ解剖でも、死因を解明するために行われる病理解剖や司法解剖とは別物。

 

解剖実習について説明した後は、次のような内容になっています。
(以下印象的な内容を箇条書き)

 

死体から感じる恐怖(ぶきみさ)について
初めて解剖する人が特に恐怖を感じるのは眼と手(掌)である。
腹にメスを入れる時とは違った恐怖感がある。

 

解剖の歴史
ヨーロッパで解剖が始まったころは、骨の形が注目されて、ヴェサリウスの「人体の構造について」では、骨格が詳細に描かれている。

一方、日本で解剖が始まったのは江戸時代。杉田玄白の解体新書よりも前に、いわゆる「漢方医」の山脇東洋(やまわきとうよう)が行った解剖が最初(合法的に行われたものとしては)。当時の日本では骨格よりも内臓に興味があったので、解剖を腑分けと呼んでいた。

 

重要性を増す細胞学や分子生物学に関するガイダンス、イントロダクション的な内容。
人間の体を細かい部分にわけて理解しようとする場合、昔ながらの解剖のレベルにとどまらず、細胞や分子生物学的なミクロの世界を理解することが大切。この部分は医学部志望の高校生に配慮した教育的な内容と言えるかもしれません。

 

当時の解剖学教室は実習が中心で、講義する内容も研究課題もあまりなく、医学教育以外の役割は求められていなかった時代。そんな時代の雰囲気を味わうのにも良さそう。

ジェラートと煎じ薬(お題「買ってよかったモノ」)

お題「買ってよかったモノ」

 

 

マイお題に答えよう!のお題「買ってよかったモノ」を見て
二つのものが思い浮かびました。

 

一つは、ジェラートマイスターのシチリアレモン。
二つ目は、漢方薬 黄連解毒湯の煎じ薬です。

 

アイスと漢方薬、全く違うジャンルのものですが、個性が強く、手間がかかる点が共通しています。

 

順番に、買ってよかったと思う理由を書いてみようと思います。

 

 

ジェラートマイスターはロッテ(ロッテアイス)のプレミアムジェラート
発売当初は、ハーゲンダッツを意識してか、バニラとかチョコが発売されていました。自分で練って適当なやわらかさにしてから食べるのが面白くて時々食べていました。しかしバニラやチョコはハーゲンダッツとの競争に敗れ、いつのまにか販売が終了してしまいました。昨年発売されたマスクメロンジェラートと言うよりもシャーベットみたいな味で、今一つだったので、最近は疎遠になっていました。

 

そんな中、日本テレビ読売テレビ)の深夜番組、ワケあり!レッドゾーンでジェラート特集をやっていました。いわゆる名店、有名店のジェラートが紹介される中で、唯一、普通のスーパーで販売されている商品がジェラートマイスターのシチリアレモンでした。「ジェラートを溺愛し、ジェラートの全て知る男」のお勧めということで、ジェラートマイスターの最高傑作だろうと思って、近所のスーパーを回って3件目ぐらいで手に入れました。

 

アイスなのに レモン果汁:25%。甘酸っぱいアイス。
自分で練るに従って、どんどん変わっていく食感は、相変わらず。
この好き嫌い分かれる、わがままな感じが、はまる人にははまると思います。

 


もう一つの黄連解毒湯は、薬局で普通に売ってる漢方薬の中では最も苦いと言われています。(イグノーベル賞を受賞した新見正則医師の本に書かれていました)私は皮膚病のかゆみが酷い時、医師が処方した黄連解毒湯のエキス剤(粉薬)を飲んでいました。個人的には、それほど飲みづらい感じもしないので、煎じ薬(生薬)を扱っている漢方薬局に行って、黄連解毒湯の煎じ薬を買ってきました。紙袋に小分けされている木の根っこや木の皮。これがエキス剤と基本的に同じ成分ということ自体驚きです。また最近は健康保険が使えないことが多いとは言え(まれに健康保険が使えることもあるかもしれませんが)、木の根っこや皮が正式な医薬品として認可されているのも驚きです。
そして鍋で煎じると(煮込むと)、飴色の綺麗な液体が出来ました。
今まで飲んでいたエキス剤以上に強烈な味でしたが、自分にとっては不思議と苦痛ではありませんでした。


黄連解毒湯の煎じ薬(実際は木の根とか皮を乾かしたもの)は1日500円かかるとのことで数日で止めてしまったのですが、皮膚科漢方(慢性的なアトピー性皮膚炎の漢方治療)は、好きな人と嫌いな人に大きく分かれるということが実感として納得できました(自分の場合は、ある程度効くものの劇的な効果は無いという微妙な感じでしたが)

 

何を言いたいのか意味不明と感じる方もいると思いますが、
手間がかかり万人向けじゃないのに、「買ってよかったモノ」と思えるものは
ハーゲンダッツみたいに幸せだけで出来ているものよりも、より味わい深い幸せが得られるような気もします。

情熱大陸 同時通訳の橋本美穂さん。

 

ピコ太郎、ふなっシーから、ビジネスの商談まで幅広い分野をこなす同時通訳。

 

自分とっては非常に珍しいことに、「本当に凄い人だな」と素直に感心しながら見てしまいました。

 

この人ぐらいのレベルになると通訳と言うよりも、バイリンガルで、かつコミュニケーションが非常に上手い人という感じかもしれません。
もう語学とか英会話の延長という感じではなくて、ジャズの即興演奏とか、イメージで何手先も読む将棋のプロ棋士、体全体が音楽に合わせて動くダンサーとか、そういう比喩を使って例えたくなります。

 

通訳してる時の集中してるというよりも夢中になってるような表情、そして、その後の心地良さそうな疲労感。今回の情熱大陸は、どの回よりも抜群に良い表情が取れてると思います。
前回はボクシングの村田選手でしたが、前回に続いて、出演者の人柄に触れるような面白い回だったと思います。

 

言葉では説明しづらいシーンが多いのですが、言葉でも説明したくなるのが通訳教室でのシーン。インド英語が聞き取りづらいという受講生に対して、「拒否反応を持たず受け入れるしかない」と話していた場面。これ自体は当たり前のことを言っているだけなのかもしれませんが、前後の通訳をしているシーンとあわせて、ストンと入ってくるような気がしました。

 

クライアントの専門性、個性を大切にする姿勢が伝わってきたのも好印象。ピコ太郎にしろ、製造業にしろ、インド英語を話す人にしろ、依頼者には、依頼者なりの専門性や個性があって、専門性や個性を活かすための道具として通訳を依頼する。だから、ピコ太郎やふなっシーそのもの、あるいは会社のサービスや商品について充分予習することが大切。

これも当たり前と言えば当たり前のことですが、大事なのは英語だけじゃないと伝わってきて良かったです。

 

99%の人には真似できないけど、普通の人にとっても理想像を思い描くことは出来そうです。


次回放送までは公式サイトやTVERGYAOで見逃し配信があるので、通訳志望者に限らず、外国語を上達させたい人は是非、ご覧下さい。

 

www.mbs.jp





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(プロフィール欄には、凄い経歴が書かれていますが、
番組を見ると、もっと異次元の存在という気がしました)

 

 

細胞のはたらきがわかる本 岩波ジュニア新書

 

 

細胞のはたらきがわかる本 (岩波ジュニア新書)
発売日: 2007年09月
著者/編集: 伊藤明夫
出版社: 岩波書店
サイズ: 新書
ページ数: 207p
ISBNコード: 9784005005758

 

 

10年ほど前に出版された岩波ジュニア新書。
山中伸弥教授がiPS細胞発見でノーベル賞を受賞したのが2012年なので、
10年前の出版でも、すっかり昔の本みたいになってしまいました。
白黒でカラー写真もないので、実際以上に古臭く見えるかもしれません。


内容的には、高校生物の中で細胞に関わる項目を、平易に解説した読み物のようになっています。生化学や分子生物学を意識した細胞の話が中心です(細胞図鑑や顕微解剖学の本ではありません)

 

細胞に関わる分野は多岐に渡ります。ミトコンドリアなどの細胞小器官、細胞分裂、遺伝子(DNA)、呼吸、タンパク質、ホルモン、酵素など。

こうした分野を難しくなりすぎないように、高校レベルの生物を意識しながら、説明しています。自分にとっては何となくは知ってるつもりだけどあやふやな内容が多かったので、復習に役立ったと思います。


(興味のある方は、中古か図書館で)

 

 

「気・血・水」の流れが健康をつくる 「漢方の原則」で病気知らずに! [ 三浦於菟 ]


 

「気・血・水」の流れが健康をつくる 「漢方の原則」で病気知らずに! [ 三浦於菟 ]

 

三浦於菟 読み方は「みうら・おと」

 

漢方で考える健康法、健康な生活習慣について書かれています。


極端な健康法に走るのではなくて、無理なく続けられることが大切。
(著者自身も喫煙の健康被害は充分理解しつつも、無理な禁煙はせずに
タバコを吸い続けているとのこと)


欲望のまま飲み食いするのは良くないが、基本的につらいことはしなくていい。


従来の和食のような健康的な食事、適度の運動、睡眠などで体のバランスを保つことが大切。特に腹八分は大切。


また万人にあてはまる健康法は存在せず、虚症や実症と言った漢方の考え方で,自分の体質を理解することが大切。

 

 

こうした結論部分には納得ですが、問題は、「気・血・水」の流れで健康や病気、体のバランスを考える前半部分。

 

漢方独特の考え方は、ちょっと分かりにくいような気がしました。
本当に納得しようと思ったら、もっと詳しい本をじっくり読まないと
「なんで、そんな風に考えるの?」という疑問が浮かんできそうです。

(漢方独特の考え方をしている部分を除くと、全体的には読みやすい1冊です。)

 

テレビや週刊誌をなどの影響で陥りがちな安易な健康法には嵌らない(はまらない)ように、健康的な生活をイメージするのには良い本だと思います。

 

「気・血・水」の流れが健康をつくる 「漢方の原則」で病気知らずに! [ 三浦於菟 ]