好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

カタンの開拓者たち

お題「一番好きなボードゲーム」

 

ドイツ生まれのボードゲームカタンの開拓者たち

カタン島という島に、村を作り、道を引き、町を作って島を開拓していきます。

島を開拓すると、さいころの出目に応じて、木と土(レンガ)、羊、麦、鉄の資源を得られるようになり、資源を使って、島をさらに開拓していきます。

 

このゲームは4人プレイが基本ですが(拡張キットで6人プレイも出来ますが、実際に体験した人は片付けるのが面倒だから4人でいいと言っていました)、プレイヤーごとに余る資源、足りない資源が出てきます。余った資源と足りない資源はプレイヤー同士の交渉で交換可能です。ゲームのシステムに人間同士の交渉が組み込まれていて、勝敗にも大きく影響する点が、「カタンの開拓者たち」というゲームの大きな特徴です。

 

また盗賊が他のプレイヤーを妨害する時もあるので、序盤でトップに立つと逆に不利になったりします。マラソンや自転車のロードレースのように、中盤までは目立たずに後半、一気に勝負をかけるのが基本的な戦略になります。

 

少し敷居が高いゲームですが、協力と駆け引き、運のバランスが絶妙で、好きな人には長く楽しめるボードゲームだと思います。

 

 

 

 

図書館が4年で廃棄した本

普通の公立図書館は、基本的に購入した本と同じ冊数の本を廃棄しています。不正確かもしれませんが、100冊購入したら100冊廃棄するわけです。廃棄する本の一部は無料または小額の寄付金で希望者に渡されるリサイクル図書になります。ちなみにリサイクル図書のシールは簡単にはがせますが、シールをはがすと図書館から盗んだ本みたいで気持ち悪いのでシールを貼ったままにしてあります。

 

 

何十年も読まれ続けて天寿を全うした少数の本。

 

汚れや痛みが酷くて早死にしてしまった本。

 

ベストセラーを大量購入した後に間引かれた本。

(廃棄時期はわかりませんが、又吉直樹の火花なんかが典型例だと思います)

 

どんどん新版が出るのでバトンタッチした本。

(観光ガイドを初め、法律や経済関連の本、自然科学分野の教科書などに頻繁に新版が出版されている本があります)

 

こういった本が廃棄されるのは止むを得ないと思いますが、それ以外の本の多くは、数年でリストラされるような形で廃棄されることになります。

 

最近では、そもそも図書館が購入する必要なかった本ではと思う本もありますが、
中身を眺めてみて複雑な気持ちになる本もあります。

 

 

前置きが長くなりましたが、タイトルに書いた「図書館が4年で廃棄した本」です。


これから世界はどうなるか ─米国衰退と日本
孫崎 享 著
ちくま新書
刊行日: 2013/02/05


今でも品切れにはなっていないので、新刊や電子版で購入することも出来ます。
図書館で読みたい人は廃棄される前に早めに借りたほうが良いかもしれません。
(実際には他の図書館には、まだあるので、予約やリクエストをすれば、
地元の図書館でも、すぐに取り寄せてもらえるのですが)

皮膚生検を受けてみました。

私の腕と脚には、茶褐色のぶつぶつが多数あり、ガマンできないほどの強いかゆみを感じます。近所の皮膚科を受診したところ、アミロイド苔癬という診断でした。皮膚科の専門医の先生なので間違いないだろうと思いつつも、若干の不安も感じていたので、大学病院で皮膚生検を受けてみました。皮膚生検とは皮膚の一部を切り取って顕微鏡で細胞を観察する検査です。

 

1日目
3700円(国保3割負担)+5400円
初診、血液検査、紹介状がないための追加料金

 

医療スタッフの安全のため血液検査にエイズ検査が含まれること、
病理診断の結果を研究や医学教育に使用するかもしれないことと言った
書類をもらい同意する(翌日署名して提出)

 

大学病院なので専門の採血室で採血。耳たぶを少し切って血の止まり方も確認。


2日目 検査当日 6820円(国保 3割負担)


患部(皮膚)の写真撮影をした後に麻酔の注射。
皮膚(小さな肉片)を切り取る作業自体は、すぐに終了。
縫合もすぐに終了。
麻酔を注射する時に、わずかに痛みを感じる程度で肉体的な負担は少ない。

皮膚病と言うこともあり毛を剃ってないので、患部を覆う包帯を、看護婦さんにぐるぐる巻きにされる。


3日目 傷口の確認 すぐに終了。(3日目以降の診察料は1000円以下でした。)

抜糸までは入浴禁止、シャワーのみ。
木の棒がついた大きな綿棒(医療用の本来の綿棒)で毎日消毒。

 

1週間後 抜糸

抜糸は痛みもなく、すぐに終了。

抜糸担当の若い医師は、多分アミロイド苔癬でしょうとのこと。
抜糸後、皮膚はくっつかず、陥没してしまいましたが特に問題は起こらず、時間が経つにつれ、穴は目立たなくなりました。

 

3週間後、アミロイド苔癬と確定診断

 


皮膚生検を受けた感想

皮膚を切り取る検査自体は、痛みも少なく予想以上に早く終わりました。
ただ大学病院に何度も通うのは、家から遠い病院だと大変そうです。

結局、診断はアミロイド苔癬のままでしたが気分的には少し安心しました。

 

レベル別に本を並べた本屋が理想

お題「自分の本屋を作るとしたら」

 

最近の本屋は本の質が劣化している店が多いと思う。悪貨が良貨を駆逐する状態になって、しばらくすると閉店してしまう本屋を何件か見てきました。

これは町の小さな書店だけではなくて、大型書店でも、目立つ部分の本は評判の良いものをそろえていても、家庭の医学コーナーだと科学的根拠の弱い本が並んでいたりします。

 

そんな中で、比較的まともな本を揃えていると思うのが紀伊国屋書店の新宿本店。

本の冊数は他の大型書店と変わらなくても、ちゃんと読めば役に立つ本の割合は他の書店より、かなり多くなってると感じます。司書の人が、しっかり本を選んでいる図書館のような雰囲気でしょうか。何かを学びたい時に本を探すのなら、広尾にある都立中央図書館と比べても、遜色の無い品揃えになっていると思います。

 

自分が本屋を作るとしたら、紀伊国屋書店での単なるミニチュア版ではつまらないので、各分野の本をなるべくレベル別、難易度別に並べたいと思います。英語や算数・数学のような基本となる分野は本屋でも学年別だったり、小、中、高、それ以上と並んでいると思いますが、アラビア語とか宗教の歴史、免疫学や微生物学と言った、比較的マイナーで敷居の高そうな分野でも、普通の人でも読めそうな1冊’(前回ブログに書いた教養としての世界宗教事件は、まさに、そういうタイプの本でした)、もう少し本格的に学びたい人の本とレベル別に並んでいると、勉強が好きとか資格マニアみたいな人が集まるかもと思ったりします。大きな本屋には英語の参考書の近くに英語多読学習用にGraded Reader (グレーデッド・リーダー)がレベル別に置いてありますが、色々な分野の本を、ああいう感じにレベル別に並べたいと思います。

本屋の名前は「自習堂」。

 

このブログを書いていて中学の時の国語の先生を思い出しました。その先生の口癖は「自学自習」でした。また高校の授業が1980年代当時では珍しい習熟度別(成績別)の授業だったことも影響しているのかもしれません。

教養としての世界宗教事件史  島田裕巳

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教養としての日本宗教事件史 (河出ブックス)と合わせて
教養としての宗教事件史 (河出文庫)として文庫化されています。

 

 

少し前に宗教関連の話題で大騒ぎになってたこともあり、珍しく宗教関連の本を読んでみました。自分は世界史が苦手で、山川世界史のような教科書は途中で挫折してしまうのですが、この本は無理なく最後まで読めました。

 

 

文章が読みやすいのはもちろんですが、この本は24の大きな出来事を扱っており、良い意味で断片的な内容になっていると思います。時代や地域を、それほど気にせずに好きな章から読むことも出来ます。

 

 

仏教なら、日本と東南アジア、チベット仏教の違い、キリスト教ならカトリックプロテスタント東方正教会ギリシャ正教ロシア正教など)の違い、現代のアメリカ、中東(イスラム教)、中国の宗教事情、儒教は宗教?ゾロアスター教って何?、と言った断片的な知識は持っていても、ちゃんと理解していない事柄が色々と出てきます。

 

ガリレオニュートン日蓮と言った人物と世界の宗教との関わりも興味深い内容でした。


個人的には、曾根綾子の小説がキリスト教徒に人気の無いキリスト教文学と紹介されていたのが印象的。

 

タイトルや表紙、前書きは何となく難しそうな雰囲気を、かもし出していますが、実際には入門の入門。昔ながらの教養と言うよりは文系出身者にとっての一般常識(高校の世界史レベル)と言った感じです。

 

自分が読んだのは、河出ブックス版ですが、教養としての日本宗教事件史とセットで1冊の文庫本になってるようです。

 

微生物の科学 中島春紫 おもしろサイエンス 日刊工業新聞社

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アトピーに関する本を読んでいると時々出てくるのが黄色ブドウ球菌
しかし微生物図鑑のような本で、黄色ブドウ球菌を見ても、今一つピンと来ませんでした。また細菌などの微生物に関する本は自分にとっては難しすぎるものが多いので、とにかく易しい本を探してたら見つけた1冊です。

 

第1章の微生物研究の歴史と立役者たちは、微生物学の偉人伝。野口英世北里柴三郎などの研究と業績が紹介されています。
第2章では、微生物の分類など微生物に関する基礎の基礎の内容と、細菌を寒天培地で培養して、顕微鏡で観察するといった微生物研究の基本について紹介されています。第3章では、乳酸菌、大腸菌と言った有名な微生物の紹介(黄色ブドウ球菌も紹介されています)、第4章では、漬物、ヨーグルト、パン、酒(ビール、ワイン、日本酒)と言った発酵食品について紹介しています。

 

全体的に親しみやすいテーマが選ばれており、生物学の予備知識がなくても
数時間で読める内容です。生物に興味を持った中学生から高校1年生あたりの
人が読むのに適したレベルだと思います。
(ちゃんと勉強するための本と言うよりも、雰囲気を味わうための「入門の入門」的な1冊)


ちなみに黄色ブドウ球菌に関しては、ほとんどの人が保有していると考えられる、
「弱り目につけ込んで牙を向く日和見感染菌」などと解説されています。

 

アトピーに関する朝日キーワードの説明をまとめみました

図書館に昔の朝日キーワード(朝日新聞社の時事用語解説)が置いてあったので、
自分にとって興味のあるアレルギーやアトピー関連のページを眺めてみました。

 

図書館にあったものでは、86年、87年に花粉症で、それぞれ2ページ、90年と91年は、アトピー性皮膚炎で1ページ、92年、92~93年、94年にはアレルギー性疾患で2ページずつ解説されています。

 

最も古い86年には、「副じん皮質軟こうなどで治療するが、多くは年長になって治ることが多い」と出ています。副じん皮質軟こうはステロイド軟膏のことなので、現在の視点から見ても常識的な説明だと思います。

一方、現在では注目されることの少ないブドウ球菌感染症説も紹介されています。

 

花粉症に関してはディーゼル排ガス関連説が紹介されています。

また花粉症の治療法として、注射による減感作療法が「効果は確実でなく、患者の負担が大きいのが欠点だが、時に完治することもある」と紹介されています。
(最近話題の減感作療法は、舌の下で錠剤を溶かすもの)

 

86年、87年の花粉症の解説が現在から見ても常識的な内容が多いのに対して、90年、91年のアトピー性皮膚炎は、現在から見ると問題の多い内容になっています。


90年では、アトピー性皮膚炎を「非常なかゆみが特徴で、とくに夜かゆいために激しく泣き、眠れず、食欲を失ったりする」と症状の激しさを強調した上で、「アトピー性皮膚炎は遺伝的にアトピーのある赤ちゃんが、食物に対して起こすアレルギー反応(中略)の結果と考えられる。」「食事療法の徹底は有効だが、卵や牛乳は加工食品に広く使われ、普通の食事がほとんど出来なくなる」など、今読むと、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎を混同した問題の多い記述になっています。

 

86年、87年のみ漢方薬による治療も紹介されています。(消風散と柴胡剤)

 

 

最後の92年、92~93年、94年では、再びバランスの取れた記述へと軌道修正を図っています。

 

92年
アトピー性皮膚炎治療混乱の最大要因は、小児科医と皮膚科医で、食物に対する考え方が大きく異なることだ。小児科医の多くは、卵、牛乳、大豆などでテストをし、陽性の場合は食物制限を強く指導する。一方、皮膚科医は栄養の偏りをより重要と見て、ほとんど食事を制限しない。マスコミには小児科医の意見が強く反映されており、母親は食物に過剰なほど敏感になっている。」
「国際的には、アトピー性皮膚炎と食物は本質的な関係と考えられていない」と言った内容になっています。

 

94年では、小児科医と皮膚科医の対立という構図ではなく、「日本では、アトピー性皮膚炎の原因を食物やダニによるアレルギーと考える医師が多いが、世界的には疑問視されている」と微妙な表現になっています。

 

一方ステロイドをめぐる混乱に関して言及している年は(図書館にある限りでは)
全くありませんでした、


こうした内容を、都合よく責任転嫁するマスコミの無責任な態度と考える人もいるでしょうが、個人的には当時の医療側の混乱が伝わってくる興味深い内容だとも思います。

 

 

90年を除き、IgE抗体に関する記述があります。最近注目されているTレグ細胞同様、日本人による世界的な発見が直接的に治療に結びつくことへの期待が反映されているような気もします。