好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

東大式やさしい物理 三澤信也


 

 

数式を使わず、思考実験と具体例で学ぶ物理読み物。(中学生、高校生向けの授業で使う雑談のネタを多数収録)文庫本なので通勤、通学などの移動時間、病院などの長めの待ち時間に、丁度良い内容。

 

力学は非常に基礎的な分野なので、色々な場面をイメージした思考実験で理解を深めて行きます。「川を流されている時、どちらに泳いでいけばいいか?」、「ボートをこぐ時に正しい方向は?」「二つの鉄球をつないだら、落下速度はどうなるか」など。

 

一方、具定例を示したほうが分かり易い項目は、積極的に具体例を紹介しています。そのうち、いくつかは地球の自転、太陽の磁場、フェーン現象と言った中学、高校の地学に関連する分野。残りの多くは物理を応用した様々なテクノロジーについて紹介しています。(以下、一部の項目を紹介します)

 

自動車のブレーキやシートベルトの仕組み。
潜水艦が潜水したり浮上したりする仕組み。
サウナで火傷しない理由。
味噌汁での火傷が危険な理由。
3D映像の原理。
炊飯器や歩数計(万歩計)にも活用されている磁力。
電磁力を活用したICカード(SUICAなど)やIH調理器。
ラジオ、テレビ、携帯電話、電子レンジに使われる電波、電磁波。
レントゲンやMRIの原理。

 

ちなみにタイトルに東大と入っているのは、「(著者は東京大学を卒業しているので)「東大式」という言葉を入れた方が売れる」という出版社の意向によるものだそうです。このブログでも、「東大」と入っている本のほうがアクセスが多い傾向があるので、出版社の考えも良く分ります。

 

東大式やさしい物理 なぜ赤信号は世界中で「止まれ」なのか? [ 三澤信也 ]