なぜ皮膚はかゆくなるのか [ 菊池新 ]
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なぜ皮膚はかゆくなるのか 菊池新(きくちあらた) PHP新書
皮膚病になると、つらく、ガマンするのが難しい「かゆみ」
かゆみのメカニズムが解明され始めたのは最近のことで、自分が高校生のころには、「かゆみは痛みの弱い感覚」と現在では否定されている説が紹介されていました。
(ここら辺の詳しい事情も本文中に出ています)
この本では、かゆみに関する最近の研究を紹介し、かゆみに悩む人たちへのアドバイスが書かれています。
この本を読んだのは2回目。最初に読んだ時は細胞レベルのミクロの世界の話が多くて、あまりピンと来ませんでした。しかし、皮膚やアレルギーに関する本を数冊読んでから読むと、極端に難しい内容と言うわけではなく貴重な内容が多く含まれていると思いました。(かゆみに関して詳しく解説してある本自体が少なく貴重)
かゆみのメカニズムに関する具体例
最初は、それほど「かゆくなかった」のに、掻けば掻くほど、軸索反射で、どんどん「かゆくなる」こと。(かゆみの範囲が広がっていくメカニズム)
掻けば掻くほど、皮膚病が悪化して、かゆみも酷くなる「イッチ・スクラッチサイクル」
またアトピーに関する最近の本と同様に、かゆみには心理面の影響の大きい「中枢性のかゆみ」も存在し、時には精神科的な治療も必要と書かれています。
これらの説明を読むと、自分自身が長年悩まされている「かゆみ」に関しても、
かなりの部分納得できました。
ただ実際に皮膚病に悩まされている人の場合、以前の自分のように内容がピンと来なかったり、混乱してしまう人もいるかもしれません。
ある程度症状が落ち着いて冷静になった時に読むと色々と参考になりそうです。
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