好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

「灘→東大理3」3兄弟の母 佐藤亮子の本


 

 

受験に強い子どもを育てる110の方法。会話体(口述筆記)で読みやすい内容。4人目の子どもである長女は、まだ大学受験をする前の出版です。

 

かつて教育ママと言う言葉がありましたが、佐藤亮子は家庭教師ママとでも呼びたくなるタイプ。私立高校で英語の教師をしていた著者は、専業主婦になります。しかし子どもの大学合格までは、受験勉強も含めて子どもに徹底的に関わると決意します。その思いは3人の子どもが名門、灘中学に合格しても弱まることはなく、大学受験までは家庭教師のように子どもの学習をチェックしてサポートし続けました。その甲斐あって3人の息子が東大理Ⅲ(医学部)に合格します。

 

正しいと思ったことは徹底的に行う完璧主義が、この本全体をつらぬいています。もちろん適度な息抜きとか休息は必要だと著者も考えていますが、正しいことは100%完璧にやらないと気がすまないタイプ。102ページの「ゼロか100かで育てないと、中途半端で諦める子どもになってしまいます」と言う言葉が、著者の教育方針を示しています。

 

著者の考えに危うさを感じつつも、美味しいとこだけ「いいとこ取り」したいと思うのが人情かもしれません。

 

「灘→東大理3」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方 難関中&医学部 [ 佐藤亮子 ]

 

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杉山奈津子

(3匹目のどじょうを狙った本。極端な内容が少なくバランスが取れています)

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東大脳の作り方 安川佳美
医学部時代、研修医時代と続く東大3部作の第一作。大学合格まで。

著者は名門女子校桜蔭中学、高校出身。

 

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灘校・伝説の国語授業 橋本武

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マンガで知る! 初めての介護 了春刀 太田差惠子


 

 


自分の親に介護が必要になった時、子どもは何をすればいいのか。ドキュメンタリー風のマンガで、平穏な生活を取り戻すまでをたどります。介護保険の利用方法やケアマネージャーの役割など実践的な知識も身に付くようになっています。
(一部、制度が変わっているようですが)

 

マンガなので最後まで読むのに必要なハードルが、ぐっと下がるのが一番の魅力。


母親が先に亡くなってしまい、年老いた父親と40代の息子の二人暮らしの家族。ヘルパーさんやケアマネージャー目線ではなくて、息子目線で物語が進行します。また「怪我をして意固地になってしまう年老いた父親」「言動に問題のある医療、福祉関係者」と普通なら目をそらしたくなるキャラクター設定の人物もいます。しかし、そういう状況になっても、冷静に対処すれば大丈夫というメッセージもこめられています。毒をもって毒を制すと言いますが、読むワクチン(予防接種)、読む介護保険のような内容になっていると思います。

 

この本で知った豆知識
ケアマネージャーには、看護師出身者、介護福祉士出身者など、色々な基礎資格の人がいるということ。介護に関わりのある人には常識だと思いますが、自分は全く知らなかったので少し意外でした。


タイトルと表紙だけだと挿絵のある入門書みたいなイメージを与えるかもしれませんが、ページ数の8割以上はマンガです。文章で解説している部分も非常に読みやすい内容になっています。

 

マンガで知る! 初めての介護 --大切な人に必要となったとき、最初に読む本 [ 了春刀(りょう はると) 太田差惠子(おおたさえこ) ]

まんがトキワ荘物語 手塚治虫 他 祥伝社新書


 

 

1970年頃、トキワ荘の元住民だった漫画家たちがトキワ荘時代を振り返って描いた漫画。12人のオムニバス形式。(手塚治虫藤子不二雄A/寺田ヒロオ鈴木伸一赤塚不二夫水野英子つのだじろう永田竹丸森安なおやよこたとくお長谷邦夫石ノ森章太郎


初出は漫画雑誌COM(50年近く前)。書籍化は1983年。祥伝社新書版は2012年。

 

特に印象的だった漫画を、いくつか選んで感想を書いてみます。

 

一つ目は、トキワ荘の紅一点、水野英子
わずか8ページの短編ですが、1ページ目にある「フリーハンドで描くのがもっともふさわしい物語」という書き込みと、ほっこりするようなイラストが印象的。他の短編にはあまり出てこない、赤塚不二夫の母親と石ノ森章太郎のお姉さんも登場します。

 

二つ目は、森安なおや
のらくろ」の田河水泡内弟子を経て、トキワ荘に来たことが書かれています。漫画家のなり方が変化した時期なんだなと興味深く読みました。

 

つのだじろうの話は、漫画家は何を勉強するべきかと言うのがテーマ。東京芸大の講習に行く、映画を見る、本を読む、仲間と朝まで夜遊びする。

 

赤塚不二夫石ノ森章太郎との思い出を描いています。当時の映画の入場券が描かれていて、「税込料金(税率1割) 55円 日本政府」と言う文字が。まさに隔世の感があります。


現在から当時をイメージすると、皆貧しくて皆夢を持っていてと考えてしまいがち。しかし当時、石ノ森章太郎の部屋だけにテレビがあったりと、売れっ子と、売れてない人の格差が伝わってくるエピソードも出てきます。

 

まんがトキワ荘物語 (祥伝社新書) [ 手塚治虫 ]

漫画と言うカテゴリーを作りました。

最近、このブログでは、マンガの感想を書くことが多いので、記事のカテゴリーを作ってみました。図書館の中で、コミックコーナーではなくて普通の本と一緒に置かれていたマンガが中心です。コミックエッセイや学習マンガ。個人の体験にもとづく当事者研究マンガと言えるような作品もあります。ブログでは紹介していないものもありますが、ベストセラー作品で言うと「日本人の知らない日本語」「ダーリンは外国人」「ツレがうつになりまして」などと近いジャンルのマンガが多くなっています。誰かが実体験から学んだ教訓がこめられている作品や、漫画でなければ縁遠いテーマの作品に出会えると良いな思っています。

 

漫画 カテゴリーの記事一覧 - 好きなことを知っている人は、しあわせ

 

将棋の序盤でやってはいけない手  高橋 道雄


 

 

人間同士の対局で気まずいのが序盤のミスで大差がついた時。普段将棋ソフトでばかり遊んでいると、ミスすればリセットするくせがついてしまい、最悪、人間相手でも待ったをする事に。そんなわけで、読んでみたのが、この本です。

 

見開き2ページで右側のページには一見上手く行きそうな手、普通に見える手。しかし本当は悪手と言う指し手を紹介。左側のページで正解を紹介しています。定跡の変化手順から多くの局面が選ばれているようです。私の場合、元になった定跡をほとんどしらない万年初級者なので、かなり難しかったです。易しい問題と難しい問題の落差が激しいという気もします。

 

ネット書店を見てみると、アマゾンでは高評価、売れ行き良好。楽天ブックスではレビューなし、ランキングでも下位。書店などで実物を見てから判断するのが一番確実でしょう。(このブログのリンク先は楽天ブックスですが、アマゾンだけを見た人と印象が変わりそうな書籍です)

 

将棋の序盤でやってはいけない手 [ 高橋 道雄 ]

最強の免疫力 今津嘉宏


 

 

風邪やインフルエンザの予防法、適切な対処法を分りやすく紹介した本。テレビの健康情報番組のような内容で、1~2時間で読めます。狭い意味での免疫学の話よりも、風邪に負けないために気をつけたいことが色々出ています。

 

うがい、手洗い、マスクについて正しく理解する。(これらは細菌やウイルスを遠ざけるために大切。朝の歯磨きにも口の中の細菌、ウイルスを除去する役割があります)。健康に良い睡眠と食事。体を冷やさない。(こちらは免疫力、あるいは抵抗力と言ったものを高めます)

 

インフルエンザには予防接種、すぐに判定できる検査法、タミフルなどの抗ウイルス薬があるので適切に利用するのが賢明。症状が治まっても、周囲の人への感染を防ぐために、決められた期間は学校を休むべき。

 

風邪をひいてしまったら・・・
熱と汗の意味を正しく理解する。(的外れなことをしないで済みます)水分補給も大切。風邪で心配なのは、最初のウイルス感染だけでは終わらず別の細菌に感染してしまうこと(二次感染)。甘く見ずに、体を大切にするべき。

 

 

 

蛇足
「最強の免疫力」と言う書名に釣られて、季節はずれの今頃、図書館から借りてきてしまいました。出版社の作戦成功と言えるかもしれません。

 

最強の免疫力 風邪予防、虚弱体質改善から始める (頼りになるお医者さんシリーズ) [ 今津嘉宏 ]

10代からのプログラミング教室 (14歳の世渡り術)


 

 

小学校高学年から中学生向けの「初めてプログラミング」。英語のような言語でコンピューターに対する命令を書くのがプログラミング。最低限の基本さえ理解すれば、どんどん真似していけばオッケーと言う方針です。

 

幼稚園や小学校低学年向けの絵(ブロック、アイコン)を組み合わせるプログラミング(テレビゲームの延長のようなプログラミング)ではなくて、英語(のようなもの)と数式を使う現実に近いプログラミングに親しむのが目標。

 

また、この段階では、理屈っぽく考えすぎないことも大切。よく分らない部分は、このプログラム言語を作った人が好みで決めたんだろうぐらいに思っておいた方が良いようです。

 

まずサンプル(お手本)を真似る、自分で部分的に改造、改良してみる、それを繰り返しているうちに、自分でプログラムが書けるようになる(そうです)。

 

プログラムは単にコンピューターが動けばいいというものではなくて分りやすく書くことが大切。分りやすく書くことで、複数の人が協力してプログラムを書いたり改良したり出来る。現代では、外国人のプログラーマーが読んでも理解しやすいプログラムを書いて、共同で作業していくことも大切になっています。

 

私自身は文系人間なので、この本より先の部分が大変なんだけどと愚痴りたくなります。しかし初めの一歩を易しい本で踏み出したい人には、分かりやすくて良い内容だとと思います。

 

10代からのプログラミング教室 できる! わかる! うごく! (14歳の世渡り術) [ 矢沢 久雄 ]