好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

寄生虫ビジュアル図鑑 濱田篤郎


 

寄生虫ビジュアル図鑑 危険度・症状で知る人に寄生する生物 [ 濱田篤郎 ]

 

 蚊、マダニ、ケジラミ、いわゆるサナダムシ、アニサキスと言った比較的大きなものから、熱帯熱マラリア原虫や赤痢アメーバと言った単細胞生物まで、色々な寄生虫を紹介したカラー図鑑。
ちなみに単細胞生物の中でも、動物っぽい生き物(原虫)は寄生虫に含まれるとのこと。小さいものでは、赤血球の中に入り込んで寄生している熱帯熱マラリア原虫や三日熱マラリア原虫の写真も掲載されています。

 

現代の日本で普通に生活していて感染する寄生虫はまれで、この本で紹介されている寄生虫の多くは大自然の中で活動したり海外に旅行したりする時に注意が必要なものです。大自然や海外の国々では日本での日常生活とは違うリスクがあるということを意識する、きっかけになるかもしれません。

 

日本で普通に暮らしている人にとっても、変な生き物図鑑「寄生虫編」と思って眺めてみると面白そう。蚊やダニ、シラミ、ノミと言ったお馴染みの生き物も大きく拡大された写真を見ると、かなり複雑な形をしています。単細胞とは思えないほど複雑な形をしている原虫もいます。細菌図鑑と比べて寄生虫は非常にバラエティに富んでいて見ていて退屈しないと思います。

 

免疫、アレルギーに関する話は、あまり出てきませんが、アニサキスで強烈な腹痛や嘔吐を起こすのはアレルギー反応と解説されています。

 

あべけん太 「今日も一日、楽しかった 」


 

今日も一日、楽しかった [ あべけん太 ]

 

ダウン症のイケメン「あべけん太」
(Eテレ「バリバラ」などでお馴染み)

 

彼が家族や親戚のこと、仕事のこと、趣味やスポーツのことなどを書いています。
解説的な内容は最低限にして、アイドルのファンブック的な雰囲気で、自分自身の体験を書いています。

 

真面目に読むと、一見普通に働いて成功しているように見えるダウン症の人でも、
得意なこと、苦手なこと、頑張れば出来ること、頑張っても難しいことがあること。そして本人と周囲の人が上手く協力して、歩み寄りながら、楽しく暮らしていることが伝わってくると思います。

55回目に受かった運転免許の試験。漢字を覚えるのは得意、数学は苦手。ルーティンは得意。ルーティンから外れたことは苦手だけど、少しずつ対応できるようになって行く。こうしたエピソードも紹介されています。

 

タレント活動もしている彼には、癒し系の、ゆるキャラのような魅力あると思います。以前はてなブログの「今週のお題」で、「私の癒し」と言うテーマがありましたが、小難しいことを書くよりも、「おそ松さん、ひふみん、あべけん太」と言うタイトルで書けば良かったかもしれません。全然違うと思う人もいるでしょうが、個人的には似たような魅力を感じます。ちょっと変わってるけれども家族とも職場の人たちとも上手く、楽しくやっている様子に癒されてます。

 

「今日も一日、楽しかった」というタイトルは、著者が日記に、必ず書いている言葉。アイドルのブログにありそうですが、アイドルの場合無理してるような雰囲気になりがち。しかし、あべけん太は、このフレーズが違和感ない本物のアイドルなのかもしれません。

 

今日も一日、楽しかった [ あべけん太 ]

 

先生・保護者のためのスマホ読本 今津幸次郎


 

先生・保護者のためのスマホ読本 小学校保健室から発信 [ 今津幸次郎 ]

(養護教諭との分担執筆)

 

子どもにスマホを持たせる前に、親子関係を見つめなおし、親子間のルール作りと緊密なコミュニケーションの重要性を訴える本。

 

個人的には違和感を感じるタイプの本。この本で語られるのは教育熱心な保護者と、コミュニケーション能力の高い子供と言う理想像。道徳の教科書に出てくるような人物像です。道徳の教科書なら、大部分の子どもも大人も実践できない理想像と思って読むのでしょうが、養護教諭という立場からスマホ依存症の恐怖を煽って、こういうことを書かれると違和感を感じます。自信がない時に権威と正しさを振り回す、教育者の嫌な面を見せられた気分。

 

類似テーマの本(理想論に走らず現実的な内容)

sukinakoto-happy.hatenablog.jp

 

 

金田一秀穂の心地よい日本語


 

金田一秀穂の心地よい日本語 [ 金田一秀穂 ]

 

金田一京助、春彦に続く3代目、現在はNHK高校講座ベーシック国語の講師もしている金田一秀穂による日本語コラム。(2004年から2011年まで、雑誌「毎日が発見」に連載。)

 

前回ブログに書いた「さすらいの仏教語」が教養ある人向けの日本語コラムなのに対して、こちらの「心地よい日本語」は普通の人が気楽に読める日本語コラム。

 

3代目の金田一先生は良い意味で「ゆとり教育」を体現してるような先生。何を研究しているのかは分らないけど(何となく研究なんかしてないようにも見えるけど)研究室はいつも学生達でにぎわっている(というイメージ)

 

基本的に、気楽に読める日本語コラムですが、時々本気になるのが金田一先生。「やばいっす」の「っす」は新しい謙譲語と喝破したり、二十歳以上の女性に使われる「女子」について考察したり。一時期流行った人名+△(本田△で、ほんださんかっけー)から日本語の特質を考えたり。袂を分かつ(たもとをわかつ)の古い出典を調べたり。

 

しかし、テレビで嗅覚(きゅうかく)と臭覚(しゅうかく)を間違えてしまい言い訳を書いたり。日常の出来事に愚痴ってみたり。偉い先生とは正反対のエピソードが多数。

 

大学での講義やゼミに関するエピソードも、いくつか出てきます。講義の中で学生と「多目的トイレ」の新しい呼び方を考えていますが、こういうのは良い意味での「ゆとり教育」ではないかと思います。

 

個人的に一番感心したのは「読書」という項目。金田一少年(少年時代の金田一先生)は時刻表とか植物図鑑、百科事典などの調べるための本ばかり読んでいて小説などは読んでいなかったので、読書感想文が書けなかったとのこと。

 

金田一秀穂の心地よい日本語 [ 金田一秀穂 ]

 

さすらいの仏教語 玄侑宗久(中公新書)


 

さすらいの仏教語 暮らしに息づく88話/玄侑宗久【1000円以上送料無料】

 

仏教由来の言葉をテーマとした仏教エッセイ。


中央公論などに連載されたもので、1テーマが見開き2ページ。88話。

 

典型的には、インドのサンスクリット語などに由来し、中国で漢字に翻訳され(元の音を生かして漢字を当てた単語もある)、日本に伝わり、さらに仏教とは直接関係のない場面で使われることによって意味が変わっていく。こうして、さすらいの旅を続けてきた(続けている)仏教由来の言葉。特定の意味を切り取って、これが正しい意味と言うのではなくて、言葉がさすらってきた旅を追体験する日本語エッセイにもなっています。

 

著者は作家兼僧侶、品格を感じさせる内容です(ユーモラスな内容もありますが)

最後の章は、東日本大震災後に書かれたものなので、宗教としての仏教を意識した言葉が多くなっています。

 

目次を見ると、砂糖とか大丈夫、徹底、実際などなど日常普通に使っている単語も多くあります。しかし言葉の持つ長い歴史を見開き2ページで一気にたどるので、日本語コラムとしては上級者向きかもしれません。

 

中公新書の表紙同様、最近の新書には珍しく教養を感じさせる1冊。

 

さすらいの仏教語 暮らしに息づく88話/玄侑宗久【1000円以上送料無料】

腸内細菌キャラ図鑑  藤田紘一郎


 

腸内細菌キャラ図鑑 [ 藤田紘一郎 ]

 

腸内細菌を擬人化、キャラクター化して細菌別に簡単に解説をしています。

 

別の出版社から出ている感染症キャラクター図鑑とか免疫キャラクター図鑑などがヒットしているようですが、そうした本の便乗本という感じもします。

 

善玉菌として紹介されている菌の多くは、ヨーグルトや乳酸菌飲料に使われている乳酸菌やビィフィズス菌。

 

カゴメのラブレは乳酸菌飲料には珍しい植物性の乳酸菌。(京都の漬物から発見)

 

ヤクルトの乳酸菌シロタ株は発見者の代田稔(シロタミノル)博士から。

 

ビヒィズス菌は乳酸の他に酢酸も作る菌。ヨーグルトとして売られているものが多い。ヤクルトのミルミルは飲み物だがビヒィズス菌を使用。

 

この本の前半は乳酸菌飲料やヨーグルトの紹介みたいになっています。

 

 

後半は悪玉菌と日和見菌を紹介。


カレーを常温で放置した時に食中毒を引き起こすウェルシュ菌は、普段から人の腸内にいる常在菌。一方、サルモネラ菌カンピロバクターボツリヌス菌腸炎ビブリオなどは普段は人の腸内にはいない人体にとっては侵略者。(悪玉菌はキャラがはっきりしているので擬人化されたキャラクターも分かり易いと思います)

 

日和見菌は、働きが良く分らないので日和見菌にされているものも多く、研究の進歩にともない人体への影響も明らかになってきているとのこと。

 

最初に読んだ時は企画倒れという気もしましたが、キャラクターのイラストが気にいれば、ありかもしれません。

 

 

ちなみに現在ヒットしているキャラクター図鑑シリーズは、日本図書センターによるものです。

www.nihontosho.co.jp

 

 

 

 

ふとん丸洗い

今週のお題「今年中にやっておきたいこと」

 

普段使っている敷布団をコインランドリーのマンマチャオの大型洗濯機にいれて、ぼーと眺めていると昔の映画レインマンの主人公になった気分に。普段は縦型の洗濯機を使っているので、ドラム式で中が良く見える大型洗濯機は新鮮。

 

大掃除の大変さに比べて、ふとん丸洗いは簡単に気分をリフレッシュできます。

(もちろん個人的な感想です。コインランドリーのステマではありません)