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わたしの居場所  共同通信社取材班

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わたしの居場所 [ 共同通信社取材班 ]
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「居場所」がテーマの連載記事を書籍化したもの。
共同通信社から加盟各社に配信。

毎日新聞中日新聞他、地方紙など36紙)

 

各回、一つのテーマ、一つの居場所を選び、取材を行い、4ページの記事にまとめています。


この本では、「やりがいのある仕事などに取り組む場所」という意味での居場所(天職のようなもの)と、「人々が集う場所」という意味での居場所が混在しています。


 天職という意味では、テレビのドキュメンタリー番組のプロデューサー、がん患者の就労支援、伝統工芸や、芸能、農業に携わる人々。
 一方、人々が集まる場所という意味での居場所には、子ども向けのフリースペースや断酒会、高齢者住宅など。
 芸術家アパート、映画喫茶、お寺のように、そこで働く人にとっての居場所であると同時に、そこに集まる人にとっても居場所である。そんな場所も。


 両方の居場所に共通しているのは、そこに関わる人たちが、自分自身または関係者を、なんらかの意味で少数派と認識していること。あるいは、普通の人(多数派)が持っているもので、自分には持っていないものを意識していること。多数派と全く同じようになろうとするのではなくて、少数派なりに、やりがいを見出したり、人との交流を通して人間関係を作っていったり、居心地の良い場所を作っていく営み。素朴な意味での「居場所」と言うよりも、少数派の生きづらさが緩和される場所という意味合いを帯びています。


 そんな居場所を、自分の才能と努力で開拓できる人、必要な資金を自分で集めることのできる人もいます。一方で、誰かの支援がなければ居場所を失ってしまう人も。子どもたちのようにフリースペースと言う物理的な場所、遊び場が必要なケース。断酒会のように単なる場所だけでなく、人間関係やコミュニケーションについて、きちんと枠組みを作ることで、はじめて居場所として機能するケースも。


 居場所を作るのは場所を確保すれば可能ですが、居場所を維持するには、良好なコミュニケーションと人間関係が必要。その時、「少数派にとっての生きやすい場所」という居場所の存在理由を忘れないことが大切でしょう。


特定の居場所に関わると、その居場所だけが絶対的なものになりがち。しかし、居場所と言うのは非常に多様なものだと、この本は気づかせてくれます。

 

わたしの居場所 [ 共同通信社取材班 ]

 

 

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