好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

マーケティングに強くなる  ちくま新書


 

 

マーケティングに関する最近のトピックをテーマ別に解説している本。新しい事例よりも、新しい理論、考え方を重視した内容。儲かることを直接的に目指すのではなくて、役に立つ商品やサービス、より良い組織を追求すべきという立場で書かれています。正論を語るマーケティング論。

 

経済学の本が「一般人には分らなくても経済学的には、これが正しい」という論調になりがちなのに対して(個人的な偏見です)、マーケティングの本は常識的な発想の延長線上にあるのが魅力。普通の発想から、視野を広げたり一工夫することで成功にいたる事例が色々と紹介されています。

 

その点は普通のマーケティングの本と同じなのですが、大学の講義のような雰囲気で、ちょっと癖の強い内容です。

 

日本は素晴らしいという耳触りの良い内容より現状の厳しさを伝えるべき。
事例の紹介だけでは物足りないので、駆け足で著者自身の研究を紹介。
雑談をするにしても、統計学の専門的な話や国際会議、政府委員の経験など。この先生は普通の人とは違うと印象付けるような話が多い。

 

話の本筋とは別のところで、こうした部分が強く印象に残ります。その結果、評価(好き嫌い)が極端に分かれる内容になっています。

 

 

 

 

マーケティングに強くなる (ちくま新書) [ 恩蔵 直人 ]