好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

平野啓一郎と大谷ノブ彦の対談本


 

 

生きる理由を探してる人へ (角川新書) 平野啓一郎  大谷 ノブ彦

 

ダイノジ大谷ノブ彦と作家の平野啓一郎の対談を書籍化したもの。
二人の生い立ちも振り返りながら、「今は苦しくても状況は変わるものだから、特に若い人は、自殺は思いとどまったほうがいい」と言うメッセージを送っています。

 

真面目な内容だし、この本を読むと救われる人もいると思います。この後で批判的な内容を書きますが、合う人には合うと思うので、興味のある人は読んで見てください。

 

ダウンタウン松本人志が自殺について語る時は、その主張の稚拙さが批判されるのに対して、この人(平野啓一郎)の場合は、頭が良くて、まじめなので、主張に疑似科学的な厄介さ、危うさを感じます(あくまでも個人の感想です)。分人とか過去は変えられるというのは上手くいった人の場合であって、人格が解体されたり妄想の世界に落ち込む可能性もありそう。そう考えると、自殺予防のための処方箋として、分人を提示するのは個人的には危うい気もします。

 

平野啓一郎という人は、個人、個人の気持ちは必ずしも分らないけど、社会をよくしていくことは出来る、そういう希望を持とうという発想の人じゃないかなと思います。その発想と、分人とか過去は(記憶の中で)変わっていくという考えは、必ずしも相性が良くない。そんな気もします。

 

生きる理由を探してる人へ (角川新書) [ 平野啓一郎 大谷 ノブ彦 ]