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双子の姉妹が間違えやすい日本語を漫画で解説するコミックエッセイ。
この種の本では定番の「煮詰まる」「姑息」「役不足」、「失笑と爆笑」
私自身、最近まで勘違いしていた「敷居が高い」(ハードルが高いの意味で使っていました)。句点は「。」(最近まで「、」を表す読点を、「。」のことだと思っていました。ちなみに読点の読み方は「とうてん」)。酒池肉林が性的な意味ではないと言うのは、今回はじめて知りました。
全体的に本来の意味や語源に、こだわった内容になっています。破天荒の天荒は中国の昔の地名。のしは、鮑(あわび)を伸ばして干した「のし鮑」が語源。辛党は、辛いものが好きと言う意味ではなくて、酒類の好きな人。などなど
しかし、現代では誤用と言い切れないと思われる例も、ちらほら載っています。
ずるいと言う意味で「姑息」、寄付をすると言う意味で「募金」を使うのは、本来は誤用ですが現代では普通の表現だと思います。「一番最初」「余分なぜい肉」「アンケート調査」と言った重複表現は現実には許容されているでしょう。
正しい表現かどうかは、語源を調べても分らない時もあり難しい所です。
後半ネタ切れ気味なのか、若い人は普通知らないような単語も出てきます。
ろは(タダのこと)姦しい(かしましい、やかましいと言う意味)御御御付け(おみおつけ)飯盒炊爨(はんごうすいさん)など
漫画と言うこともあり実用性は高くないのですが、語源に関する知識など、日本語の雑学を仕入れるのには便利そうです。
作者は双子の漫画家かおり&ゆかり。浦上かおり、浦上ゆかりと言う名前で、「ふたごのかぽとゆぽ 」と言う絵本も出しています。