|
学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話 [ 坪田信貴 ]
有村架純主演の映画にもなったビリギャル。その原作は、30文字以上ある長いタイトルで、石川恋の表紙がインパクト抜群。石川恋はドラマ警視庁いきもの係に出ていましたが、ビリギャルの写真とは別人のよう。
映画にもなっただけあって、読んでいて楽しい退屈しない本です。CMにもなった聖徳太子を「せいとくたこ」と読んだエピソード。受験当日の失敗談。要所要所で登場する「ああちゃん(母親)」
受験本としては、普通の授業でもなく、自学自習でもなく、塾の個別指導で合格した点が、大きな特徴。昔から、本当に勉強が苦手な人には家庭教師か個別指導塾が必要みたいなことを言いますが、学年ビリで偏差値30からの大学受験だと、やはり個別指導は必要なのかもしれません。本文中にも出てきますが個別指導は、お金がかかるのが難点ですが。
著者の坪田先生は、勉強を教える教師と言うよりも、心理学に詳しくスポーツのコーチみたいなタイプです。やる気を引き出したり、課題を与えたり、目標を設定するのが上手いタイプ。(うがった見方をすると、勉強法については、あまり手の内を明かしたくないようにも見えますが)
自習方法がメインではないので、高校生本人よりも、親や学校、塾の先生が読んだほうが参考になるかもしれません。特に、変な所で子どもを否定してしまうと思っている親や先生にはお勧めです。
個人的には、この子(さやかちゃん)は慶応向きかな、早稲田向きかなと考えながら読んでいました。早稲田の卒業生には、岡副麻希やにゃんこスターのアンゴラ村長(女性のほう)みたいに個性的な人も多いので早稲田向きかと思いながら読んでいました。しかしビリギャルの場合、グレてギャルになってしまい勉強しないで常識が身についていなかっただけで、大学でもギャルとして個性を伸ばしたいと思っていたわけではなさそうです。それなら慶応大学で正解かなと、読み終わって思いました。