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アンパンマンで有名な、やなかせたかしが40年以上前に、詩について書いた本
(原本は1977年出版、「詩とメルヘンの世界 もしも良い詩がかきたいのなら」 今回読んだのは、平成21年に復刊されたもの)
この本は、これ以上説明してもしょうがない気がします。ただ、あまりに文章が短いと、グーグルに嫌われそうなので、以下に感想などを書いて見ます。
この本を読むのは2回目ですが、心地よい夢のような内容で、詳しい内容は忘れてしまい心地良さだけが残る本。何年か経って懐かしくなって読んで見ると、見事に内容を忘れていて、2回目も気持ちよく読めました。
一つ前の記事では「パンの世界」と言う本を紹介しましたが、「パンの世界」に出ていたイースト菌やパン酵母は、アンパンマンと同じ作者の「だれでも詩人になれる本」には登場しません。パン自体も出てこなかったような気がします。そもそも小さな子ども達が、食べ物について話すことも、あまり無いような気がします。(何かを食べたい時以外は)
イースト菌で発酵させてパンを作るみたいに考え始める頃には、もう子どものように素朴で純粋な詩は書けなくなっている人が多いというのが、やなせたかしの考え。(少し前に書いたようにイースト菌は出てきませんが)それどころか、「愛と勇気だけが友だちさ」と言う歌詞の意味が分るころには、もう本当に子どもらしい良さを持った詩は生まれてこなくなっているのかもしれません。
最近ベストセラーになるような絵本は、心理学や行動経済学、マーケティング理論を応用して緻密に計算された上で作られているものが多いような気がします。
でも、そういう絵本とか児童書、マンガって何か大切なものを忘れていないだろうかと疑問を持っている人が、この本を読めば共感できる内容が多いのではないかと思います。
心地よい夢に終わったとしても、無駄にはならないような気がします。