好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

万葉集を図書館から借りてきました。

元号の出典が万葉集ということで、地元の図書館で探してみると「万葉集 全訳注原文付 中西進」という広辞苑並みのサイズの本がありました。文庫版では4冊になっているようですが、図書館にあったのは超大型本。1冊で万葉集のすべての原文と現代語訳が収録されているもの。また毎日新聞によると著者の中西進氏は、今回の元号「令和」考案者として有力視されているとのこと。この本の出版は1984年、昭和59年です。図書の保存を使命とする大型図書館とは違い、普通の公共図書館では昭和に出版された本自体、現在では少なくなっています。あと1か月無事に過ごせれば、昭和から平成、そして次の時代まで現役で働き続けることになります。(これだけ年数がたつと、図書館では所有していても書庫に移されるものが多く、普通の本と一緒に置かれている本は非常に少なくなります)

 

さて、出典の「梅花の歌」は、どこに載っているのでしょうか。
万葉集には梅を歌った歌は大量にあり、目次には巻第一、巻第二としか出ていないので、いったん挫折。自力で見つけるのはあきらめて検索してみることに。


正確には「梅花の歌」ではなくて「『万葉集』巻五、梅花(うめのはな)の歌三十二首の序文」だと分かりました。巻五まで分かったので、あとはページを順番に見ていくと、377ページの「梅花の歌三十二首幷せて序」に辿り着きました。

 

「初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして、気淑(きよ)く風和(やわら)ぎ」という部分は3行目に載っています。376ページの下段にある現代語訳では「時あたかも新春の好き月、空気は美しく風はやわらかに」

 

漢文で書かれた原文は、ずっと短く同じ部分は「初春令月、気淑風和」と漢字8文字です。序文の後には、実際に梅を歌った和歌が、読み下し文と万葉仮名で収録されています。梅の花は万葉仮名で書くと烏梅乃波奈とか、烏梅能波奈となっています。