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まんがでわかるランチェスター 小売業の戦略


 

 

漫画でランチェスター戦略を学ぶシリーズ。全十巻(八巻まで刊行中)のシリーズのうち、食品スーパーを舞台にした4巻と5巻(小売業の戦略)を読んでみました。漫画部分は140ページ程度、最後に15ページほど文章による解説があります。

 

主人公は、地方の食品スーパーの店長。若手社員ながら不振店の再建をまかされています。第4巻では、スーパー再建のために、あれこれ試行錯誤しています(基礎編、原理編)。第5巻では、地域の顧客に対する網羅的なローラー調査を行い、詳しい情報を把握してから、ライバル店の動向にも注意して、積極的な設備投資も行っていきます。

 

全体を通して、勝てる分野、勝てる相手、勝てる方法を見つけなければ生き残れないビジネスの現実が強調されています。総合力では負けている弱者であっても、この商品、このサービスなら負けない、この地域は必ず抑えるといった発想で、戦いを仕掛ける分野を探し出します。また、一度は勝利しても、相手(特に大手)は必ず反撃してくるもの。相手の反撃を考慮しなければ、勝ち続けること、生き残ることはできません。この点では、ランチェスター戦略は、ゲーム理論を非常に簡略化したような内容です。

 

がむしゃらに頑張るだけではなくて、状況を客観的に把握して頑張ることの大切さを伝えようとしています。

 

1冊2320円+消費税と値段は高め。書店での販売よりもセミナーや研修でテキストとして利用することを想定しているのかもしれません。漫画部分を予習してくれば短時間の講義でも、ランチェスター戦略を効率よく学べそうです。

 

1巻から3巻は理論や基本戦略。今回読んだ4巻、5巻は小売業、6巻、7巻は卸売業、8巻から10巻はメーカー戦略とのこと。

 

まんがでわかるランチェスター(4) 小売業の戦略 上 [ 矢野新一 ]