好きなことを知っている人は、しあわせ

好きなことを知れば幸せになれる。好きなことが分からないと幸せになるのは難しい    

ママ友がこわい (男が読んだ感想)


 

 

図書館の本は無料で借りられる、漫画なので、すぐに読み終わるという理由から、普段は全く興味のないテーマのコミックエッセイを借りてくることがあります。そんなわけで特に思い入れなく借りてきたのが「ママ友がこわい」と言うコミックエッセイ。

 

ネット上では、現実にも起こりそうな身近なホラー。母親になってもスクールカーストを引きずりマウンティングを行うママたちと言った感想が出てきました。

 

私が感じたのは、いじめの男女差のようなものです。

 

この漫画が描いている「いじめ」は比較的ソフトなものばかり。女性であっても、些細なことと受け流せる人もいるでしょう。しかし色々な条件が揃えば低温やけどのような深い傷を与えうる行動。(無視や陰口、家族が押し付ける女性の理想像など)なんでもないようなことの積み重ねが低温やけどにつながる恐怖が、「鈍感な男」である自分にも何となく伝わってきます。

 

いじめ自体が比較的ソフトなものの場合は、いじめを正面から解決しようとするのは得策ではない。いじめ以外のストレスを解決していくほうが賢明だという現実も、理屈では良く分ります。大都市の孤独ではなくて、郊外の窮屈さを背景にしているのも、ストーリーに説得力を与えています。

 

ただ、お互いの心理が、これだけ分っているなら、いじめなんかしなければいいのにと思うのが率直な感想です。また、一方的に正しさを押し付けるのではなくて相手のことも理解しましょうという、道徳の教科書的な展開と言う気もします。これが道徳の教科書ではなくて、リアルなホラーと、多くの女性が受け取るのなら作品としては成功でしょう。

 

男が、女性同士、あるいは女子や女の子のいじめを理解するのは難しいんだろうなと感じた1冊でした。

 

ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望【電子書籍】[ 野原 広子 ]