ウイルス大感染時代(書籍版)
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NHKスペシャル「MEGA CRISIS 巨大危機 脅威と闘う者たち 第3集 ウイルス“大感染”時代~忍び寄るパンデミック~」を書籍化したもの。
あまり売れそうに無い本によくあることですが、大げさなタイトルで注目を引こうとするものの、内容とギャップが生じてしまっています。
実際の内容は、新型インフルエンザが流行していない時期、ジカ熱が日本に上陸していない現在、地道に研究を続ける研究者達への取材が中心。
インフルエンザワクチンを効率的に作る方法の開発
渡り鳥によって運ばれてくるインフルエンザウイルスを調査するために(鳥を食べる)アライグマの抗体を調査している研究者
ベトナムの養豚場を調査している日本人
ジカ熱を運びうる蚊が日本でも北上を続けていること
2009年の新型インフルエンザと異なり、本当に深刻なパンデミックが起きた時のシミュレーション。
インフルエンザは鳥や豚、その他多くの動物に感染する人獣共通感染症。豚などに感染してウイルスの変異を続けている。今後、パンデミックを起こすような新型インフルエンザは確実に登場する。
理系的なテーマを文系エリートのディレクターが制作すると言った番組制作の裏側の話も少し出てきます。
派手なタイトルとは裏腹に、地道な研究やドキュメンタリー番組の制作について興味がある人が読むと参考になりそうな1冊。