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好きになる微生物学 [ 渡辺渡 ] 講談社サイエンティフィック


 

好きになる微生物学 感染症の原因と予防法 (好きになるシリーズ) [ 渡辺渡 ]

 

図書館の基礎医学のコーナー(解剖学などの本が置いてある本棚)の微生物学の本で、内容が一番易しそうだったので借りて来ました。

 

この本の特徴は


取り上げる微生物(細菌やウイルスなど)の種類を最低限に絞る。
細菌とウイルスは、それぞれ20項目。真菌と原虫で9項目

 

微生物そのものに関する説明は出来るだけ簡潔にして、微生物が引き起こす感染症の原因と予防法について詳しく説明。
例 結核菌の項目では、結核菌そのものよりも結核と言う病気の症状や予防接種(ツベルクリン反応とBCG)、現在の治療法を解説。

 

イラストは著者の研究室の学生が担当。プロが描く絵と違って独特の温かみがあり印象的でした。ボツリヌス菌の所では、赤ちゃんのイラストの隣に「蜂蜜の入った壷に大きく×印をつけた絵」が描かれていて、赤ちゃんに蜂蜜を与えないように注意をうながしています。

 

欄外コラムでは納豆菌などの役に立つ微生物や、微生物関連でノーベル賞を受賞した研究などが、所どころに紹介されています。

 

医療系の微生物学がテーマの本としては、かなり易しく説明されていると思います。しかしウイルスが病気を起こすメカニズムとか、抗菌薬の話とかは易しく書こうとしても限界がありそうです。こういう部分は、生物学、特に生化学とか分子生物学の知識がないと理解しづらいのかもしれません。

 

好きになる微生物学 感染症の原因と予防法 (好きになるシリーズ) [ 渡辺渡 ]